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ネットワークスペシャリスト試験

平成23年度 秋期 科目A-2(午前Ⅱ)

平成23年度 秋期に実施されたネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ(2026年度からの科目A-2)の全25問に,運営者が独自に書いた解説を付けています。正解の理由に加えて,多くの問題でほかの選択肢がなぜ誤りなのかも説明しています。

この試験について:ネットワークスペシャリスト試験について

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問1

LAN ケーブルに関する説明として,適切なものはどれか。

正解 イ

解説

1000BASE-T は,カテゴリ 5 の性能を強化したエンハンスドカテゴリ 5 などの UTP ケーブルを使う。UTP ケーブルはシールドを持たないより対線で,2 本の導線をより合わせた対が 4 対収められており,1000BASE-T はこの 4 対すべてを使って通信する。イが適切である。

アは誤りで,全ての対を同じピッチでよると隣り合う対の間で漏話(クロストーク)が起きやすくなるので,対ごとにピッチを変えてある。ウの 1 対 250 M ビット/秒を上り下り同時に送り 4 対で全二重 1 G ビット/秒を実現するのは 1000BASE-T の方式で,1000BASE-TX は 2 対を送信用,2 対を受信用に分けて使う。エも誤りで,2 本の導線の間隔が広いほど外来ノイズを拾いやすくなるので,ノイズの大きさが間隔に反比例するという関係にはない。

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問1(表記を一部改変)

問2

OSPFv2 の LSA に関する作成と伝播の記述のうち,適切なものはどれか。

正解 ウ

解説

OSPFv2(RFC 2328)では,エリア内の全てのルータが自分のリンクの状態を表す Router-LSA(タイプ 1)を作成し,それは作成したルータが属するエリアの内部だけに伝播(フラッディング)される。ウが適切である。

アの AS-External-LSA(タイプ 5)は,AS 境界ルータ(ASBR)が AS 外部への経路を表すために作成し,スタブエリアを除く AS 内の全体に伝播される。イの Network-LSA(タイプ 2)は,マルチアクセスネットワークの代表ルータ(DR)だけが作成する。エの Summary-LSA(タイプ 3,4)は,エリア境界ルータ(ABR)が作成し,エリアの外にある宛先への経路をエリア内に伝える。

OSPF の LSA が伝わる範囲 エリア内の全てのルータが,自分のリンクの状態を Router-LSA(タイプ1)にして,そのエリアの中だけに伝える。Network-LSA(タイプ2)はマルチアクセスのネットワークの代表ルータ(DR)だけが作る。エリア境界ルータ(ABR)は Summary-LSA でエリアの外の経路をエリアに伝え,AS 境界ルータ(ASBR)は AS-External-LSA で AS の外への経路を AS 全体に伝える。 エリア1 エリア0 R R ABR ASBR Router-LSA はこの中だけ Summary AS の外へ Router-LSA:全ルータ,エリア内 Summary:ABR AS-External:ASBR,AS 全体(スタブを除く)
Router-LSA は全ルータが作り,自分のエリアの中だけに流れる

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問2(表記を一部改変)

問3

180 台の電話機のトラフィックを調べたところ,電話機 1 台当たりの呼の発生頻度(発着呼の合計)は 3 分に 1 回,平均回線保留時間は 80 秒であった。このときの呼量は何アーランか。

正解 エ

解説

呼量(アーラン)は,単位時間当たりの呼数×平均保留時間を単位時間で割った値である。電話機 1 台当たり 3 分に 1 回なので 1 時間に 20 回,180 台では 1 時間に 180×20=3,600 回の呼が発生する。平均回線保留時間は 80 秒なので,呼量は 3,600×80÷3,600=80 アーランであり,エになる。

1 台当たりの呼量は 80 秒÷180 秒(3 分)=0.444… アーランで,これに 180 台を掛けても 80 アーランになる。アの 4 やイの 12 は,1 時間当たりの回数や台数の掛け方を取り違えた値である。

呼量(アーラン)を求める 呼量は,1時間のうち回線が使われている時間を1時間で割ったもの(同時に使われている回線数の平均)。1台あたり3分に1回なので1時間に20回,180台で3,600回。1回80秒なので 3,600×80÷3,600=80 アーラン。 1台の呼数 60分 ÷ 3分 20 回/時 全体の呼数 180 台 × 20 3,600 回/時 使われた時間 3,600 × 80 秒 288,000 秒 288,000 ÷ 3,600 = 80 アーラン
呼量 = 1時間の呼数 × 平均保留時間 ÷ 3,600 秒

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問3(表記を一部改変)

問4

日本国内での無線通信で,割り当てられた周波数帯が重複しているものはどれか。

正解 イ

解説

Bluetooth は 2.4GHz 帯(2,400~2,483.5MHz)の ISM バンドを使う。IEEE 802.11 無線 LAN のうち IEEE 802.11b/g/n も同じ 2.4GHz 帯を使うので,周波数帯が重なり,互いに干渉することがある。イが該当する。

GPS の衛星からの信号(L1 帯)は 1,575.42MHz で,Bluetooth や無線 LAN の 2.4GHz 帯とは重ならない。第 3 世代携帯電話は主に 800MHz 帯や 2GHz 帯(1.9~2.2GHz 付近)などを使い,GPS の周波数とも,無線 LAN の 2.4GHz 帯や 5GHz 帯とも重ならない。したがって,ア,ウ,エの組合せは重複していない。なお,国内の第 3 世代携帯電話のサービスは,2026 年 3 月の NTT ドコモの FOMA の終了で全て終了している。

無線通信の規格と周波数帯 2.4GHz 帯は免許の要らない ISM バンドで,Bluetooth と IEEE 802.11b・g・n が使うので,互いに干渉することがある。IEEE 802.11a・ac は 5GHz 帯だけ,802.11n は 2.4GHz 帯と 5GHz 帯の両方を使う。GPS は約1.5GHz,第3世代携帯電話は 800MHz 帯や 2GHz 帯で,重ならない。 規格 2.4GHz 帯 5GHz 帯 Bluetooth ○ IEEE 802.11b・g ○ IEEE 802.11n ○ ○ IEEE 802.11a・ac ○ GPS は約1.5GHz,第3世代携帯電話は 800MHz・2GHz 帯 2.4GHz 帯は免許不要(ISM バンド),電子レンジとも重なる
802.11ac は 5GHz 帯だけ。2.4GHz 帯は Bluetooth と重なる

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問4(表記を一部改変)

用語解説:無線 LAN(WPA2・WPA3・CSMA/CA)

問5

図は,OSPF を使用するルータ a~i のネットワーク構成を示す。拠点 1 と拠点 3 の間の通信は WAN1 を,拠点 2 と拠点 3 の間の通信は WAN2 を通過するようにしたい。x と y に設定するコストとして適切な組合せはどれか。ここで,図中の数字は OSPF コストを示す。

ルータ a~i のネットワーク構成図。拠点 1 はルータ a に,拠点 2 はルータ c に,拠点 3 はルータ i に接続。リンクと OSPF コスト: a-b 30,a-d 40,c-b 50,c-d 40,b-e 100(WAN1),d-g 100(WAN2),e-f 40,e-h 30,g-f x,g-h y,f-i 10,h-i 10。

正解 イ

解説

OSPF はコストの合計が最小の経路を選ぶ。x と y を同じ値 k とすると,拠点 1(a)から拠点 3(i)へは,WAN1 経由が a-b-e-h-i で 30+100+30+10=170,WAN2 経由が a-d-g-f(又は h)-i で 40+100+k+10=150+k である。WAN1 を通すには 170<150+k,つまり k>20 が必要になる。拠点 2(c)から拠点 3 へは,WAN1 経由が c-b-e-h-i で 50+100+30+10=190,WAN2 経由が c-d-g-f(又は h)-i で 40+100+k+10=150+k であり,WAN2 を通すには 150+k<190,つまり k<40 が必要になる。20<k<40 を満たすのは 30 だけなので,イが適切である。

アの 20 では拠点 1 からの WAN2 経由のコストが 170 となって WAN1 経由と等しくなり,WAN1 だけを通すようにはできない(等コストの経路が並ぶ)。ウの 40 では拠点 2 からの 2 経路がともに 190 で等しくなり,エの 50 では拠点 2 からも WAN1 経由のほうがコストが小さくなる。

OSPF のコストの合計で経路が決まる x=y=30 のとき,拠点1(a)から拠点3(i)へは WAN1 経由が 30+100+30+10=170,WAN2 経由が 40+100+30+10=180 なので WAN1 を通る。拠点2(c)からは WAN1 経由が 50+100+30+10=190,WAN2 経由が 40+100+30+10=180 なので WAN2 を通る。x・y が20だと拠点1の2経路が170で並び,40だと拠点2の2経路が190で並ぶ。 30 40 50 40 100 100 40 30 x y 10 10 a c b d e g f h i WAN1 WAN2 x=y=30:拠点1 → WAN1 170 < WAN2 180(実線)       拠点2 → WAN2 180 < WAN1 190(破線)
経路ごとにコストを足し,小さいほうを通る。等しいと1つに決まらない

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問5(表記を一部改変)

用語解説:ルーティングプロトコル(RIP・OSPF・BGP)

問6

ネットワークの QoS で使用されるトラフィック制御方式に関する説明のうち,適切なものはどれか。

正解 ア

解説

アドミッション制御は,通信を開始する前に,ネットワークに対して必要な帯域などのリソースを要求し,確保できる場合は通信を受け入れ,確保できない場合は通信を拒否するなど,リソースの確保の状況に応じて通信を制御する方式である。アが適切である。

イの規定の最大速度を超えたパケットを破棄したり優先度を下げたりする制御はポリシング,ウのパケットの送出間隔を調整してトラフィックを平準化する制御はシェーピングで,用語と説明が入れ替わっている。エの種類や宛先に応じて優先度を変えて中継するのは優先制御で,ベストエフォートは品質を保証せずにできる限り転送する方式である。

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問6(表記を一部改変)

問7

磁気ディスク装置や磁気テープ装置などのストレージ(補助記憶装置)を,通常の LAN とは別の高速な専用ネットワークで構成する方式はどれか。

正解 エ

解説

SAN(Storage Area Network)は,サーバと外部記憶装置を,業務用の LAN とは別に用意した高速な専用ネットワークで接続する構成。ファイバチャネルなどを使い,記憶装置へのアクセスが LAN の通信と干渉しない。

アの DAFS はネットワーク越しにファイルを共有するためのプロトコル,イの DAS はサーバに記憶装置を直結する方式,ウの NAS は通常の LAN に接続して使うファイルサーバ専用機であり,いずれも専用ネットワークで接続する構成ではない。

DAS・SAN・NAS の違い DAS はサーバにディスクを直接つなぎ,ブロック単位で読み書きする。SAN は LAN とは別の専用ネットワーク(ファイバチャネルなど)でサーバとストレージをつなぎ,ブロック単位で読み書きする。NAS はふだんの LAN につなぐファイルサーバで,NFS や SMB でファイル単位で共有する。 DAS SAN NAS サーバ ディスク 直接つなぐ サーバ サーバ FC スイッチ ストレージ LAN とは別の専用網 PC サーバ ふだんの LAN NAS NFS・SMB で共有 ブロック単位 ブロック単位 ファイル単位 SAN は大量の読み書きが LAN を混ませない
見分けるのは「どの線でつなぐか」と「ブロックかファイルか」

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問7(表記を一部改変)

用語解説:SAN(Storage Area Network)

問8

IEEE 802.3-2005 におけるイーサネットフレームのプリアンブルに関する記述として,適切なものはどれか。

正解 ア

解説

IEEE 802.3 のイーサネットフレームでは,先頭に 7 オクテットのプリアンブル(1 と 0 を交互に並べたビット列)を置き,続く 1 オクテットの SFD(開始フレーム区切り)でフレームの始まりを示す。プリアンブルは,受信側がビットのタイミングを合わせて同期をとるための信号であり,アが適切である。

イはフレームの最後に置く FCS(フレームチェックシーケンス)の説明である。ウは HDLC などでフレームの前後に置くフラグシーケンスに近い説明で,イーサネットのプリアンブルはフレームの先頭だけに置く。エは,データが最小フレーム長(64 オクテット)に満たないときに加えるパッド(PAD)に近い説明だが,パッドはデータの後ろ,FCS の前に置く。

イーサネットフレームの各部の長さ フレームの前に,同期用のプリアンブル(7オクテット)と開始の区切りの SFD(1オクテット)が付く。フレームは宛先アドレス6・送信元アドレス6・長さ/タイプ2・データ・FCS 4 オクテット。1,400 オクテットのデータなら 6+6+2+1,400+4=1,418。 プリアンブル 7 SFD 1 宛先 6 送信元 6 タイプ 2 データ 1400 FCS 4 フレーム(宛先〜FCS) 同期用 6 + 6 + 2 + 1,400 + 4 = 1,418 オクテット プリアンブルは先頭で受信側がタイミングを合わせる信号
宛先から FCS までなら 18 オクテット+データ

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問8(表記を一部改変)

問9

図のようなルータ 1 とルータ 2 及び負荷分散装置を使ったマルチホーミングが可能な構成において,クライアントから接続先サーバ宛のパケットに対する負荷分散装置の処理として,適切なものはどれか。

マルチホーミング構成図。破線で囲んだ自社側では,複数のクライアントが LAN に接続され,その LAN に負荷分散装置が接続されている。負荷分散装置はルータ 1 とルータ 2 に接続され,ルータ 1 はインターネット内の ISP1 に,ルータ 2 は ISP2 に接続されている。インターネット内の ISP3 は,破線で囲んだ接続先側の接続先ルータに接続され,接続先ルータと接続先サーバは同じ LAN に接続されている。

正解 イ

解説

マルチホーミングは,自社のネットワークを複数の ISP(図ではルータ 1 経由の ISP1 とルータ 2 経由の ISP2)に接続し,回線を使い分けたり障害時に切り替えたりする構成である。負荷分散装置は,クライアントからのパケットをどちらのルータから送り出すかを選び,宛先 IP アドレス(接続先サーバ)はそのままで,宛先 MAC アドレスを選んだルータ 1 又はルータ 2 の MAC アドレスに書き換えて転送する。イが適切である。

アの接続先サーバは,インターネットを越えた別の LAN にある。MAC アドレスは同じデータリンクの中でしか使えないので,接続先サーバの MAC アドレスに書き換えても自社の LAN からは届かない。ウやエのように宛先 IP アドレスを接続先ルータやルータ 1,ルータ 2 のアドレスに書き換えると,パケットは接続先サーバに届かなくなる。

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問9(表記を一部改変)

問10

IPv6 のマルチキャストアドレスのプレフィックスはどれか。

正解 エ

解説

IPv6 のアドレス体系(RFC 4291)では,先頭 8 ビットが 11111111 のアドレス,すなわち FF00::/8 がマルチキャストアドレスである。続く 4 ビットのフラグと 4 ビットのスコープで,リンクローカル(FF02::/16)などの範囲を表す。エが該当する。

アの 2000::/3 はインターネットで使うグローバルユニキャストアドレスが割り当てられている範囲,イの FC00::/7 は組織内で使うユニークローカルアドレス(RFC 4193)で,IPv4 のプライベートアドレスに相当する。ウの FE80::/10 は,同じリンク内だけで使うリンクローカルユニキャストアドレスである。

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問10(表記を一部改変)

用語解説:IPv6

問11

電源オフ時に IP アドレスを保持することができない装置が,電源オン時に自装置の MAC アドレスから自装置に割り当てられている IP アドレスを知るために用いるデータリンク層のプロトコルで,ブロードキャストを利用するものはどれか。

正解 エ

解説

RARP(Reverse ARP)は,自装置の MAC アドレスを基に,自装置に割り当てられた IP アドレスを問い合わせるプロトコルである。問合せはブロードキャストで送信され,RARP サーバが IP アドレスを応答する。電源を切ると IP アドレスを保持できない装置が起動時に使う。エが正しい。

アの ARP は,IP アドレスから MAC アドレスを求めるプロトコルで,方向が逆である。イの DHCP も IP アドレスを自動設定するが,UDP を使うアプリケーション層のプロトコルで,データリンク層のプロトコルではない。ウの DNS はドメイン名と IP アドレスを対応付けるプロトコルである。

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問11(表記を一部改変)

用語解説:ARP

問12

クライアントとサーバ間で 3 ウェイハンドシェイクを使用し,次の順序で TCP セッションを確立するとき,サーバから送信された SYN/ACK パケットのシーケンス番号 A と確認応答番号 B の正しい組合せはどれか。

TCP セッション確立の順序の表。列は順序,パケット,パケットの送信方向,シーケンス番号,確認応答番号。1: SYN,クライアントからサーバ,11111,なし。2: SYN/ACK,サーバからクライアント,A,B。3: ACK,クライアントからサーバ,11112,22223。

正解 ウ

解説

3 ウェイハンドシェイクでは,受け取った SYN に対する確認応答番号として「相手のシーケンス番号+1」を返す。3 番目の ACK でクライアントが送る確認応答番号が 22223 なので,サーバが SYN/ACK で使ったシーケンス番号 A は 22223−1=22222 である。また,サーバはクライアントの SYN のシーケンス番号 11111 に 1 を加えた 11112 を確認応答番号 B として返す。これは 3 番目の ACK でクライアントのシーケンス番号が 11112 になっていることとも合う。A=22222,B=11112 で,ウになる。

アは A にクライアントの SYN のシーケンス番号を,B にサーバのシーケンス番号を入れており,両者を取り違えている。イは 3 番目の ACK の番号をそのまま入れたもの,エは A に 3 番目の ACK の確認応答番号を,B にクライアントの SYN のシーケンス番号をそのまま入れたものである。

3ウェイハンドシェイク クライアントが SYN(シーケンス番号 11111)を送る。サーバは SYN/ACK を返し,自分のシーケンス番号 22222 と,次に受け取りたい番号 11111+1=11112 を確認応答番号に入れる。クライアントは ACK(シーケンス番号 11112,確認応答番号 22222+1=22223)を返して確立する。サーバは LISTEN の状態で SYN を受け付ける。 クライアント サーバ SYN seq 11111 SYN/ACK seq 22222,ack 11112 ACK seq 11112,ack 22223 LISTEN SYN- RECEIVED SYN-SENT 確認応答番号 = 相手のシーケンス番号 + 1
確認応答番号は「相手のシーケンス番号+1」(次に受け取りたい番号)

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問12(表記を一部改変)

問13

サブネットマスクが 255.255.255.0 である四つのネットワーク 192.168.32.0,192.168.33.0,192.168.34.0,192.168.35.0 を,CIDR を使ってスーパーネット化したとき,ネットワーク番号とサブネットマスクの適切な組合せはどれか。

正解 イ

解説

四つのネットワークの第 3 オクテットは 32=00100000,33=00100001,34=00100010,35=00100011 であり,上位 6 ビット(001000)が共通で,下位 2 ビットだけが異なる。共通部分は第 1・第 2 オクテットの 16 ビットと合わせて 22 ビットなので,最小のスーパーネットは 192.168.32.0/22,サブネットマスクは 255.255.252.0 になる。イが該当する。

アとウの 255.255.248.0(/21)は 192.168.32.0~192.168.39.255 までを含み,必要以上に広い。ウとエの 192.168.35.0 は,第 3 オクテットの下位ビットが 0 になっていないのでネットワークアドレスにならない。

経路の集約:192.168.32〜35.0 集約する範囲の第3オクテットを2進数で並べ,全てで共通している先頭のビットを数える。共通しているのは先頭 6 ビットなので,集約したアドレスは 192.168.32.0/22(255.255.252.0)。 192.168.32 0 0 1 0 0 0 0 0 192.168.33 0 0 1 0 0 0 0 1 192.168.34 0 0 1 0 0 0 1 0 192.168.35 0 0 1 0 0 0 1 1 共通 6 ビット 集約したアドレス:192.168.32.0/22(255.255.252.0)
全てに共通する先頭のビットまでがネットワーク部。それより短いと関係のない範囲まで含む

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問13(表記を一部改変)

用語解説:サブネットマスク・CIDR

問14

IPv4 ネットワークにおいて,IP ヘッダ,TCP ヘッダ,UDP ヘッダのチェックサムフィールドに関する記述のうち,適切なものはどれか。

正解 イ

解説

IPv4 ヘッダのチェックサムは IP ヘッダだけを対象とし,ルータで TTL が変わるたびに計算し直される(RFC 791)。TCP と UDP のチェックサムは,送信元・宛先 IP アドレスなどからなる疑似ヘッダ,TCP/UDP ヘッダ,データ部分を対象に計算する(RFC 793,RFC 768)。イが適切である。

アとウについて,IPv4 で計算を省略して 0 にできるのは UDP のチェックサムだけで,IP ヘッダと TCP ヘッダのチェックサムは必須である。エは,TCP と UDP のチェックサムがデータ部分も対象にすることと合わない。

IP・TCP・UDP のチェックサムの対象範囲 IPv4 ヘッダのチェックサムは IP ヘッダだけが対象で,ルータで TTL が変わるたびに計算し直す。TCP と UDP のチェックサムは,送信元・宛先 IP アドレスなどからなる疑似ヘッダ,TCP/UDP ヘッダ,データ部分が対象。IPv4 で計算を省略して 0 にできるのは UDP だけ。 IP ヘッダ TCP/UDP ヘッダ データ IP の対象 TCP・UDP の対象(+疑似ヘッダ) 疑似ヘッダ:送信元・宛先 IP アドレスなど IPv4 で省略して 0 にできるのは UDP だけ
IP はヘッダだけ,TCP・UDP は疑似ヘッダ+ヘッダ+データ

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問14(表記を一部改変)

問15

BGP-4 では,BGP ルータは AS 内の全ての BGP ルータとの間で IBGP セッションを張る必要がある。このときに生じるスケーラビリティ問題を回避するための方法はどれか。

正解 エ

解説

BGP-4 では,IBGP で学習した経路を他の IBGP ピアに広告しない規則があるので,AS 内の全ての BGP ルータが互いに IBGP セッションを張る(フルメッシュにする)必要があり,n 台なら n(n−1)/2 本のセッションが要る。ルートリフレクション(RFC 4456)では,ルートリフレクタに指定したルータが,IBGP で学んだ経路を他の IBGP ピアに反射(再広告)するので,各ルータはルートリフレクタとだけセッションを張ればよい。エが該当する。

アのカットスルーは,スイッチが宛先 MAC アドレスを読んだ時点で,フレーム全体の受信を待たずに転送を始める方式である。イのファストリルートは,MPLS などで障害時にあらかじめ用意した迂回路へ高速に切り替える技術,ウのラベルスイッチングは,MPLS のように短いラベルを見てパケットを転送する方式である。

IBGP のフルメッシュとルートリフレクタ IBGP で学んだ経路は他の IBGP ピアに広告しない決まりがあるので,AS 内の全ての BGP ルータどうしでセッションを張る必要があり,n 台なら n(n−1)÷2 本になる(5台で10本)。ルートリフレクタを置くと,各ルータはリフレクタとだけセッションを張ればよい(5台で4本)。 フルメッシュ:10本 ルートリフレクタ:4本 RR 台数が増えるほど,フルメッシュのセッション数は急に増える
フルメッシュは n(n−1)÷2 本。ルートリフレクタなら n−1 本

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問15(表記を一部改変)

用語解説:ルーティングプロトコル(RIP・OSPF・BGP)

問16

IP 電話の音声品質を表す指標のうち,ノイズ,エコー,遅延などから算出されるものはどれか。

正解 イ

解説

R 値は,ITU-T G.107 の E モデルで定義される音声品質の指標で,ノイズ,エコー,遅延,パケット損失などの伝送品質を表すパラメータから計算によって算出する(0~100 の値をとり,大きいほど品質が良い)。イが該当する。

アの MOS 値は,実際に人が音声を聞いて 5 段階で評価した結果を平均した主観評価の指標である。ウのジッタはパケットの到着間隔の揺らぎ,エのパケット損失率は失われたパケットの割合であり,いずれも R 値を算出する要素の一部で,それ自体が総合的な指標ではない。

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16(表記を一部改変)

問17

Web ブラウザで URL に https://ftp.example.jp/index.cgi?port=123 と指定したときに,Web ブラウザが接続しにいくサーバの TCP ポート番号はどれか。

正解 エ

解説

URL のスキームが https で,ホスト名の後ろにポート番号の指定(:番号)がないので,Web ブラウザは HTTPS の既定のポート番号である TCP 443 番に接続する。エが正しい。ホスト名が ftp で始まることや,? の後ろのクエリ文字列 port=123 は,接続先のポート番号には関係しない。

アの 21 番は FTP の制御用コネクションのポート番号で,ホスト名の ftp に引きずられた値である。イの 80 番は http スキームの既定のポート番号である。ウの 123 はクエリ文字列として index.cgi に渡される値にすぎない(NTP のポート番号でもある)。

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問17(表記を一部改変)

問18

100 人の送受信者が共通鍵暗号方式で,それぞれが相互に暗号化通信を行うときに必要な共通鍵の総数は幾つか。

正解 イ

解説

共通鍵暗号方式では,通信する2人の組ごとに異なる共通鍵が必要になる。100 人から2人を選ぶ組合せの数は 100×99÷2=4,950 なので,必要な共通鍵の総数は 4,950 で,イが正しい。

ウの 9,900 は組合せを2で割らずに順列として数えた値,エの 10,000 は 100×100 とした値である。アの 200 は,公開鍵暗号方式で1人1組(公開鍵と秘密鍵の2個)の鍵をもつ場合の数である。

鍵の数とハイブリッド暗号 共通鍵暗号では,n 人が互いに秘密に通信するには2人の組ごとに鍵が要り,n(n−1)÷2 本になる。4人なら6本,100人なら4,950本。公開鍵暗号では1人が公開鍵と秘密鍵の1組を持てばよく,2n 本(100人なら200本)。ハイブリッド暗号では,データは速い共通鍵暗号で暗号化し,その共通鍵を受信者の公開鍵で暗号化して一緒に送る。 共通鍵:4人で6本 n(n−1)÷2 本 公開鍵:1人1組 2n 本(公開鍵と秘密鍵) 100人なら 共通鍵 4,950本 / 公開鍵 200本 ハイブリッド暗号 データ 共通鍵で暗号化(速い) 暗号文 共通鍵 受信者の公開鍵で暗号化 暗号化した共通鍵 受信者は秘密鍵で共通鍵を取り出し,データを復号する
鍵の配り方は公開鍵暗号で,データの暗号化は速い共通鍵暗号で

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問18(表記を一部改変)

用語解説:共通鍵暗号と公開鍵暗号

問19

無線 LAN 環境に複数台の PC,複数台のアクセスポイントと利用者認証情報を管理する 1 台のサーバがある。利用者認証とアクセス制御に IEEE 802.1X と RADIUS を利用する場合の特徴はどれか。

正解 イ

解説

IEEE 802.1X では,認証を受ける端末をサプリカント,接続を中継して認証が済むまで通信を制御する装置をオーセンティケータ,認証を行うサーバを認証サーバという。無線 LAN では PC がサプリカント,アクセスポイントがオーセンティケータになる。アクセスポイントは PC から受け取った認証情報を RADIUS で認証サーバ(RADIUS サーバ)へ中継するので,RADIUS クライアントの機能をもつ。イが標準的な方法である。

アの PC はサプリカントだが RADIUS クライアントにはならない。ウのアクセスポイントはサプリカントでも RADIUS サーバでもない。エの利用者認証情報を管理するサーバは RADIUS サーバ(認証サーバ)であり,オーセンティケータではない。

IEEE 802.1X の3つの役割と EAP-TLS 端末(サプリカント)は EAP で無線 LAN のアクセスポイントや LAN スイッチ(オーセンティケータ)に認証を求め,オーセンティケータはそれを RADIUS で認証サーバに取り次ぐ。認証が済むまでポートは閉じたまま。EAP-TLS では,端末がクライアント証明書を,認証サーバがサーバ証明書を出し合って相互に認証する。 サプリカント PC・スマホ オーセンティケータ AP・スイッチ 認証サーバ RADIUS サーバ EAP RADIUS 認証が済むまでポートを閉じておく EAP-TLS:証明書を出し合って相互に認証する クライアント証明書(端末が本物か) サーバ証明書(認証サーバが本物か) 成功するとポートを開ける(利用者ごとに VLAN も割り当てられる)
認証が済むまでポートを閉じておき,成功した端末だけを通す

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問19(表記を一部改変)

用語解説:IEEE 802.1X・RADIUS(ネットワークの利用者認証) 無線 LAN(WPA2・WPA3・CSMA/CA)

問20

NIDS(ネットワーク型 IDS)を導入する目的はどれか。

正解 ア

解説

NIDS(ネットワーク型侵入検知システム)は,ネットワークを流れるパケットを監視し,攻撃のパターン(シグネチャ)との照合や通常と異なる通信の検出によって,管理下のネットワークへの不正侵入の試みを検知し,管理者に通知する。アが正しい。

イのサーバ上のファイルの改ざんの判定は,ホストに導入するホスト型 IDS(HIDS)やファイル改ざん検知ツールの機能である。ウの実際に攻撃して侵入できるかを検査するのはペネトレーションテスト,エの攻撃を防御できないときの損害の大きさを判定するのはリスク分析である。

IDS・IPS・WAF の置き場所と,誤検知・見逃し IPS は通信の通り道(インライン)に置き,不正な通信を見つけたら止める。IDS はスイッチのミラーポートから通信のコピーを受け取って監視し,見つけたら知らせる。WAF は Web サーバの手前に置き,HTTP の中身を見て Web アプリケーションへの攻撃を防ぐ。正常な通信を攻撃と判定するのが誤検知(フォールスポジティブ),攻撃を見逃すのがフォールスネガティブ。 インターネット FW IPS スイッチ IDS コピー 通り道に置く 止められる コピーを見る 知らせるだけ WAF Web HTTP の中身を見る 検知した 検知しない 実際は攻撃 正しく検知 見逃し フォールスネガティブ 実際は正常 誤検知 フォールスポジティブ 正しく通す
IPS は止められるが,誤検知すると正常な通信まで止まる

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問20(表記を一部改変)

用語解説:WAF・IDS・IPS

問21

IPsec の AH に関する説明のうち,適切なものはどれか。

正解 エ

解説

IPsec の AH(Authentication Header)は,データの暗号化は行わず,SPI(セキュリティパラメータインデックス),シーケンス番号,認証データ(ICV)などを用いて,IP パケットの完全性の確保と送信元の認証を行うプロトコルである。エが適切である。

アの暗号化する対象部分によるトランスポートモードとトンネルモードの区別は,暗号化を行う ESP の説明で,AH は暗号化を行わない。イの暗号化アルゴリズムや鍵のライフタイムを設定する管理テーブルは SA(セキュリティアソシエーション)のデータベース,ウの暗号化アルゴリズムを決定して鍵を動的に生成する鍵交換プロトコルは IKE の説明である。

IPsec の AH と ESP AH(認証ヘッダ)は暗号化をせず,パケットが改ざんされていないことと送信元を確かめる(完全性と認証)。ESP は,データの暗号化と,完全性・認証の両方を行う。トランスポートモードとトンネルモードで暗号化する範囲が変わるのは ESP の話。 暗号化 改ざん検知・認証 AH しない する ESP する する AH が守るのは中身が変わっていないことと送り主 モードによる暗号化の範囲の違いは ESP の話
AH は認証だけ,ESP は暗号化もする

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問21(表記を一部改変)

用語解説:VPN・IPsec

問22

ECC メモリで,2 ビットの誤りを検出し,1 ビットの誤りを訂正するために用いるものはどれか。

正解 エ

解説

ECC メモリで用いられるハミング符号は,データビットに複数の検査ビットを付加し,検査ビットの組合せから誤りのあるビットの位置を特定できる符号である。1 ビットの誤りを訂正でき,2 ビットの誤りを検出できるので,エが該当する。

アの偶数パリティとイの垂直パリティは,1 ビットの誤りを検出できるが,誤りの位置は分からないので訂正できない。ウのチェックサムは,データの合計値を比べて誤りの有無を検出する方法で,誤りを訂正することはできない。

パリティとハミング符号でできること パリティ(偶数・奇数・垂直・水平)は1ビットの誤りがあることは分かるが,どのビットかは分からないので直せない。ハミング符号は複数の検査ビットの組合せで誤りの位置まで分かるので,1ビットの誤りを訂正できる。ECC メモリで使う方式(SECDED)は,さらに2ビットの誤りがあることも検出できる。 方式 1ビット誤りの検出 1ビット誤りの訂正 2ビット誤りの検出 パリティ ○ × × ハミング符号(ECC) ○ ○ ○ 検査ビットの組合せで,誤ったビットの位置を指せる パリティ・チェックサムは誤りの有無が分かるだけ
ハミング符号は誤りの位置まで分かる → 1ビット訂正,2ビット検出

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問22(表記を一部改変)

問23

グリッドコンピューティングの説明はどれか。

正解 イ

解説

グリッドコンピューティングは,ネットワークでつながった PC やサーバ,大型コンピュータなど多数のコンピュータの処理能力を束ね,一つの大規模な処理を分担して実行させる方式である。遊休状態のコンピュータの能力も活用できる。イが該当する。

アは役割の決まった複数のプロセッサで処理を分担する非対称型マルチプロセッサ(AMP),ウは同等な役割のプロセッサに処理を分散する対称型マルチプロセッサ(SMP)の説明である。エは,一つのプロセッサで複数のスレッドを並行して実行するマルチスレッディング(同時マルチスレッディングなど)の説明である。

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(表記を一部改変)

問24

次のクラス図におけるクラス間の関係の説明のうち,適切なものはどれか。

クラス図。“自動車”クラスの下に,“バス”,“トラック”,“セダン”,“バン”の各クラスが汎化の関係(白抜き三角の矢印が“自動車”を指す)で接続され,右端は破線で省略が示されている。

正解 イ

解説

“バス”,“トラック”などのクラスが共通に持つ性質を取り出して,上位の“自動車”クラスとして定義することを汎化という。クラス図では,下位のクラスから上位のクラスへ白抜きの三角の矢印を向けて汎化の関係を表す。イが適切である。

アの,下位のクラスが上位のクラスの定義を引き継ぐことは継承(インヘリタンス)であり,インスタンスはクラスから生成された個々の実体を指す。ウの“バス”などは“自動車”のサブクラス(下位クラス)であり,オブジェクトはクラスの定義に基づいて作られる実体である。エの特化は,上位のクラスを基に,それぞれの違いを加えて下位のクラスを定義することで,違いを上位のクラスとして定義するわけではない。

クラス図の汎化と可視性 バス・トラックなどのクラスの共通部分を取り出して自動車クラスとして定義することを汎化といい,子から親へ白抜きの三角の矢印で表す(逆に親から子へ分けるのは特化)。属性や操作の前の記号は可視性で,+は public(どこからでも),−は private(そのクラスの中だけ),#は protected(サブクラスまで),~は package(同じパッケージ)。 自動車 バス トラック セダン 汎化(共通部分を親へ) 記号 可視性 見える範囲 + public どこからでも − private そのクラスの中だけ # protected サブクラスまで ~ package 同じパッケージ
共通部分を親にまとめるのが汎化(白抜き三角)

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問24(表記を一部改変)

用語解説:UML(統一モデリング言語)

問25

ソフトウェア開発組織の活動状態のうち,CMMI モデルにおける成熟度レベルが最も高いものはどれか。

正解 エ

解説

CMMI の段階表現の成熟度レベルは,1 初期,2 管理された,3 定義された,4 定量的に管理された,5 最適化している の5段階である。プロセスを継続的に改善していく仕組みが機能している状態は,最も高いレベル5(最適化している)に当たる。エが正しい。

アの作業成果物の状況が主要なタスクの完了時点で管理層に見える状態はレベル2,ウのプロセスが明文化されて組織内の全員が利用している状態はレベル3,イの実績が定量的に把握されてプロセスが組織的に管理されている状態はレベル4 に当たる。

CMMI の成熟度レベル 組織のプロセスの成熟度を5段階で表す。1 初期(場当たり的),2 管理された(プロジェクトごとに管理),3 定義された(組織の標準プロセスがある),4 定量的に管理された(数値で管理),5 最適化している(継続的に改善)。 レベル1 初期 レベル2 管理された レベル3 定義された レベル4 定量的に 管理された レベル5 最適化し ている 上の段ほどプロセスが成熟している
初期 → 管理された → 定義された → 定量的に管理された → 最適化している

出典:平成23年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問25(表記を一部改変)