平成28年度 秋期 午前Ⅱ

平成28年度 秋期に実施された情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱの全25問です。問題文・正解・解説をそのまま読めます。

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問1

RADIUS や DIAMETER が提供する AAA フレームワークの構成要素は,認証(Authentication)及び認可(Authorization)の他にどれか。

正解 

解説

AAA フレームワークは,認証(Authentication),認可(Authorization),アカウンティング(Accounting)の三つの機能から成る。アカウンティングは,利用者がいつ,どれだけネットワークやサービスを利用したかを記録する機能で,課金や監査に用いられる。RADIUS や DIAMETER はこれらを提供するプロトコルである。アが正しい。

イの Activation(有効化),ウの Audit(監査),エの Augmented Reality(拡張現実)は,AAA の構成要素ではない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問1(表記を一部改変)

問2

NTP リフレクション攻撃の特徴はどれか。

正解 

解説

NTP リフレクション攻撃は,送信元 IP アドレスを攻撃対象のアドレスに偽装して,インターネット上の NTP サーバに,応答データが要求よりはるかに大きくなる要求(monlist など)を送信する攻撃である。増幅された大量の応答が攻撃対象に送り付けられ,サービス不能になる。エが正しい。

アの高頻度の時刻の問合せは NTP サーバ自体への負荷をかけるだけで,リフレクション(反射)攻撃ではない。イの時刻情報の書換えは NTP サーバの改ざんである。ウの echo request は ICMP のメッセージで,NTP の要求ではない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問2(表記を一部改変)

問3

POODLE(CVE-2014-3566)攻撃の説明はどれか。

正解 

解説

POODLE 攻撃は,SSL 3.0 でブロック暗号を CBC モードで使うときのパディングの検証方法の脆弱性を突き,通信を中継する攻撃者が改変した通信に対するサーバの反応から,暗号化された通信の内容(Cookie など)を少しずつ解読する攻撃である。TLS を使えるクライアントでも,SSL 3.0 にダウングレードさせて攻撃される。イが正しい。

アのサーバのメモリに不正アクセスして秘密鍵を窃取できるのは,OpenSSL の脆弱性を突いた Heartbleed 攻撃である。ウ,エの TLS 1.2 の仕様や Diffie-Hellman 鍵交換の脆弱性を突く攻撃は,POODLE の説明ではない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問3(表記を一部改変)

問4

XML ディジタル署名の特徴のうち,適切なものはどれか。

正解 

解説

XML ディジタル署名(XML Signature)では,XML 文書全体だけでなく,文書中の任意の要素(エレメント)を署名対象にでき,署名対象と署名を別々に置くデタッチ署名,署名対象の中に署名を置くエンベロープ署名,署名の中に署名対象を含めるエンベローピング署名の形式を選べる。アが適切である。

イのエンベローピング署名は,一つの署名対象に必ず複数の署名を付ける形式ではない。ウの CMS やエの ASN.1 による記述は,S/MIME などで使われる署名形式の特徴で,XML 署名は署名対象や署名アルゴリズムを XML で記述する。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問4(表記を一部改変)

問5

ファイアウォールにおけるダイナミックパケットフィルタリングの特徴はどれか。

正解 

解説

ダイナミックパケットフィルタリングは,内部から外部へのリクエストパケットが通過したときに,その通信に対応する戻りのパケットだけを通過させるルールを動的に作り,通信が終わると削除する方式である。あらかじめ戻りのパケット用のポートを開けておく必要がないので,安全性が高まる。エが正しい。

アの IP アドレスの変換で内部構成を隠蔽するのは NAT や NAPT の特徴。イの暗号化されたデータ部を復号して判断することや,ウのデータ部をチェックしてアプリケーション層の不正アクセスを防ぐのは,アプリケーションゲートウェイ型ファイアウォールや WAF などの特徴で,パケットフィルタリングはヘッダ情報で判断する。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問5(表記を一部改変)

問6

リスクベース認証に該当するものはどれか。

正解 

解説

リスクベース認証は,利用者のアクセス元の IP アドレス,端末,時間帯などの環境や行動を分析し,いつもと異なるなど不正の疑いがあるアクセスに対してだけ,秘密の質問やワンタイムパスワードなどの追加の認証を求める方式である。通常の利用では利便性を損なわずに,なりすましを防げる。ウが該当する。

アのトークンによるワンタイムパスワード認証,イの乱数表を使ったマトリクス認証は,リスクの判定に関係なく毎回行う認証である。エの記憶,持ち物,身体の特徴を組み合わせる認証は多要素認証である。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問6(表記を一部改変)

問7

X.509 における CRL(Certificate Revocation List)についての説明のうち,適切なものはどれか。

正解 

解説

CRL(証明書失効リスト)には,有効期限内であるにもかかわらず,秘密鍵の漏えいや登録内容の変更などの理由で認証局が失効させたディジタル証明書のシリアル番号と失効日時が登録される。有効期限内の証明書を CRL に登録することがあるので,エが適切である。

アは誤りで,証明書が失効していないかは,認証局の公開鍵がブラウザに組み込まれていても CRL や OCSP で確認する必要がある。イの全ての証明書の有効期限を CRL に登録することはない。ウの失効後1年間登録するという義務は定められていない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問7(表記を一部改変)

問8

CRYPTREC の主な活動内容はどれか。

正解 

解説

CRYPTREC(Cryptography Research and Evaluation Committees)は,電子政府で利用される暗号技術の安全性,実装性及び利用実績を評価・検討し,電子政府推奨暗号リストなどを作成・改訂するプロジェクトである。アが正しい。

イの情報セキュリティ政策の基本戦略の立案や官民の対策の推進の企画は,内閣サイバーセキュリティセンター(NISC,当時は内閣官房情報セキュリティセンター)の活動である。ウの ISMS の評価・認証制度は ISMS 適合性評価制度の運用,エの暗号モジュールの評価試験は JCMVP(暗号モジュール試験及び認証制度)の試験機関の活動である。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問8(表記を一部改変)

問9

Cookie に secure 属性を付けなかったときと比較した,付けたときの動作の差はどれか。

正解 

解説

Cookie の secure 属性は,その Cookie を HTTPS などの暗号化された通信のときだけ送出するようブラウザに指示する属性である。URL のスキームが https のページのときだけ送出されるので,平文の HTTP 通信で Cookie が盗聴されることを防げる。ウが正しい。

アの有効期間を過ぎると無効化されるのは Expires 属性や Max-Age 属性の働き,イの JavaScript による読出しを禁止するのは HttpOnly 属性の働き,エのパスのプレフィックスが一致するときに送出されるのは Path 属性の働きである。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問9(表記を一部改変)

問10

サイドチャネル攻撃の手法であるタイミング攻撃の対策として,最も適切なものはどれか。

正解 

解説

タイミング攻撃は,暗号処理などに掛かる時間が秘密情報(鍵のビットなど)によって変わることを利用し,処理時間を精密に測って秘密情報を推定するサイドチャネル攻撃である。秘密情報によらず処理時間が一定になるように処理を追加するアが対策になる。

イは装置に故障を起こさせて誤った出力から秘密情報を推定する故障利用攻撃への対策,ウは消費電力の変化から秘密情報を推定する電力解析攻撃への対策である。エは内部データの改ざんを防ぐ耐タンパ性の対策で,処理時間の差から情報が漏れることは防げない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問10(表記を一部改変)

問11

マルウェアの活動傾向などを把握するための観測用センサが配備され,ダークネットともいわれるものはどれか。

正解 

解説

ダークネットは,インターネット上で到達可能でありながら,実際にはどのホストにも使われていない IP アドレス空間である。正規の通信が届くはずのないアドレスなので,届いた通信の多くはマルウェアの感染活動やスキャンなどで,観測用のセンサを置いてマルウェアの活動傾向を把握するのに使われる。アが正しい。

イのコンピュータで使用されている IP アドレス空間は,通常の通信が流れるのでダークネットではない。ウの他の事業者に貸し出す未使用の光ファイバ設備はダークファイバで,ダークネットとは別のものである。エのマルウェアに狙われた制御システムのネットワークも,ダークネットの定義ではない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問11(表記を一部改変)

問12

rootkit の特徴はどれか。

正解 

解説

rootkit(ルートキット)は,攻撃者が不正侵入したコンピュータで,OS などに不正に組み込んだバックドアや攻撃ツール,ログの痕跡などを隠蔽し,管理者に気付かれずに活動し続けるための機能をまとめたツールである。アが正しい。

イのカーネル部分の脆弱性を分析すること,ウのウイルスやワームに感染していないことのチェック,エの通信ポートを外部から調査すること(ポートスキャン)は,rootkit の特徴ではない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問12(表記を一部改変)

問13

DNSSEC で実現できることはどれか。

正解 

解説

DNSSEC は,権威 DNS サーバがリソースレコードにデジタル署名を付け,DNS キャッシュサーバが公開鍵でその署名を検証する仕組みである。応答が正当な権威 DNS サーバで管理されているものであり,途中で改ざんされていないことを確認できるので,DNS キャッシュポイズニングへの対策になる。アが該当する。

DNSSEC は署名による検証を行うだけで通信の暗号化は行わないので,イの通信の暗号化による漏えい防止はできない。ウの似た文字を使ったドメイン名で正規サイトに見せかける攻撃(ホモグラフ攻撃)や,エの URL の入力誤りを悪用するタイポスクワッティングは,正規に登録された別のドメイン名を使うので,DNSSEC では防止も検知もできない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問13(表記を一部改変)

問14

IEEE 802.1X で使われる EAP-TLS によって実現される認証はどれか。

正解 

解説

EAP-TLS は,IEEE 802.1X で使われる EAP の認証方式の一つで,TLS の仕組みを使い,認証サーバとクライアントの双方がディジタル証明書を提示して相互認証を行う。クライアントにも証明書が必要なので導入の手間はかかるが,パスワードを使わない強固な認証ができる。ウが正しい。

アの CHAP を用いたチャレンジレスポンスによる利用者認証は EAP-MD5 などに近い方式である。エの利用者 ID とパスワードによる利用者認証は,サーバだけを証明書で認証する PEAP や EAP-TTLS で使われる。イのような共通鍵によるサーバ認証とワンタイムパスワードの組合せは EAP-TLS の認証ではない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問14(表記を一部改変)

問15

IPsec に関する記述のうち,適切なものはどれか。

正解 

解説

IPsec のトンネルモードでは,元の IP パケット全体(元の IP ヘッダを含む)を暗号化し,新しい IP ヘッダを付けて送信する。暗号化通信の区間(VPN 装置間など)では,エンドツーエンドの通信で用いる元の IP ヘッダも暗号化されるので,内部のアドレスを隠せる。ウが適切である。

アの IKE は UDP のポート番号 500 を使い,80 は HTTP のポート番号である。イの HMAC-SHA1 は改ざんを検出するメッセージ認証の方式で,暗号化アルゴリズムではない。エの認証や暗号化アルゴリズムを両者で決めるのは IKE の役割で,AH はデータの認証と完全性を確保するヘッダで暗号化は行わない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問15(表記を一部改変)

問16

SMTP-AUTH の特徴はどれか。

正解 

解説

SMTP-AUTH は,メールクライアントがメールサーバにメールを送信するときに,ユーザアカウントとパスワードによる利用者認証を行い,認証に成功した利用者からだけ送信を受け付ける仕組みである。第三者による不正中継やなりすまし送信を防げる。ウが正しい。

アの動的 IP アドレスから管理外のメールサーバへの SMTP 接続の禁止は OP25B。イの送信元のサーバが送信元ドメインの DNS に登録されていることを確認するのは SPF。エの POP 接続で認証済みの場合だけ送信を許可するのは POP before SMTP である。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16(表記を一部改変)

問17

SQL インジェクション対策について,Web アプリケーションの実装における対策と Web アプリケーションの実装以外の対策として,ともに適切なものはどれか。

正解 

解説

SQL インジェクションの根本的な対策は,Web アプリケーションプログラムの実装でプレースホルダ(バインド機構)を利用して SQL 文を組み立てることである。実装以外の対策としては,攻撃を受けた場合の被害を抑えるため,プログラムが利用するデータベースのアカウントの権限を必要最小限にしておくことが有効である。この組みのエが適切である。

アのシェルを起動しない実装と chroot 環境での稼働は OS コマンドインジェクションへの対策,ウのパス名やファイル名をパラメータで受け取らない実装と重要なファイルを公開領域に置かない運用はディレクトリトラバーサルへの対策である。イのセッション ID の乱数生成はセッション ID の推測への対策,TLS による秘匿は盗聴への対策である。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問17(表記を一部改変)

問18

DNS に関する記述のうち,適切なものはどれか。

正解 

解説

リゾルバは,アプリケーションからの依頼を受けて,DNS サーバにドメイン名に対応する IP アドレスや,IP アドレスに対応するドメイン名を問い合わせるクライアントソフトウェアである。アが適切である。

イの他の DNS サーバを参照先として回答することは,DNS の委任や参照(リファラル)で,ゾーン転送はプライマリサーバのゾーン情報をセカンダリサーバに複製することである。ウのドメイン名から IP アドレスを求めるのは正引きで,逆引きは IP アドレスからドメイン名を求めることである。エのドメイン名を管理する DNS サーバを指定するのは NS レコードで,CNAME はドメイン名の別名を定義するレコードである。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問18(表記を一部改変)

問19

TCP のコネクション確立方式である3ウェイハンドシェイクを表す図はどれか。

正解 

解説

TCP の3ウェイハンドシェイクでは,コネクションの要求元が SYN を送り,要求先が SYN と ACK を一つのセグメントで返し,要求元が ACK を返すという3回のやり取りでコネクションを確立する。これを表すのはアである。

イ,エは SYN と ACK を別々に送っていてやり取りの回数が3回より多い。ウは SYN を3回送っていて,要求先から要求元への SYN がないので,双方向のコネクションが確立しない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問19(表記を一部改変)

問20

TCP に関する記述のうち,適切なものはどれか。

正解 

解説

TCP は,コネクション型のトランスポート層のプロトコルで,受信側からの確認応答(ACK)が一定時間内に返ってこない場合は,データを再送して信頼性を確保する。ウが適切である。

アの TCP は OSI 基本参照モデルのトランスポート層の機能で,ネットワーク層は IP が担う。イのウィンドウ制御の単位はバイトである。エは誤りで,TCP はシーケンス番号(順序番号)をもち,受信側は順序を並べ替えてからデータを処理する。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問20(表記を一部改変)

問21

システム障害発生時には,データベースの整合性を保ち,かつ,最新のデータベース状態に復旧する必要がある。このために,DBMS がトランザクションのコミット処理を完了とするタイミングとして,適切なものはどれか。

正解 

解説

コミットを完了とみなしてよいのは,コミット情報が不揮発の記憶媒体,すなわちログファイルに書き終わった時点。ここまで進んでいれば,直後にシステムが停止してもログからロールフォワードして最新の状態に復旧できる。

アの更新命令完了時点やウのログバッファへの書込み完了時点では,情報はまだ主記憶上にあり,障害で失われる。イのチェックポイント処理はバッファの内容をまとめて書き出す処理で,個々のトランザクションのコミットの成立とは関係がない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問21(表記を一部改変)

問22

システム開発で行うテストについて,テスト要求事項を定義するアクティビティと対応するテストの組合せのうち,適切なものはどれか。

正解 

解説

共通フレームの考え方では,設計の各段階で定義した事項が正しく実現されているかを,対応するテストで確認する(V字モデル)。システム方式設計で定義したシステムの構成や要件はシステム結合テストで,ソフトウェア方式設計で定義したソフトウェアの構造やコンポーネント間のインタフェースはソフトウェア結合テストで,ソフトウェア詳細設計で定義したユニットの仕様はソフトウェアユニットテストで確認する。ウが適切である。

ア,イの運用テストは,利用者が実際の運用環境で業務に使えるかを確認するテストで,システム要件定義や運用の要件に対応する。エはソフトウェア方式設計と詳細設計に対応するテストが入れ替わっている。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問22(表記を一部改変)

問23

表はシステムの特性や制約に応じた開発方針と,開発方針に適した開発モデルの組である。a〜c に該当する開発モデルの組合せはどれか。

開発方針と開発モデルの表。最初にコア部分を開発し,順次機能を追加していく(a)。要求が明確なので,全機能を一斉に開発する(b)。要求に不明確な部分があるので,開発を繰り返しながら徐々に要求内容を洗練していく(c)。

正解 

解説

a の最初にコア部分を開発し,順次機能を追加していくのは,システムをいくつかの段階に分けて段階的に開発する段階的モデル(インクリメンタルモデル)である。b の要求が明確で全機能を一斉に開発するのは,工程を順に一度で進めるウォータフォールモデルである。

c の要求に不明確な部分があり,開発を繰り返しながら徐々に要求内容を洗練していくのは,作って評価しながら全体を改良していく進化的モデルである。したがって,イの組合せが正しい。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(表記を一部改変)

問24

JIS Q 20000-1 で定義されるインシデントに該当するものはどれか。

正解 

解説

JIS Q 20000-1 では,インシデントを,サービスに対する計画外の中断,サービスの品質の低下,又はまだ顧客へのサービスに影響していない事象と定義している。IT サービスの応答時間が大幅に超過することは,サービスの品質の低下に当たるので,インシデントに該当する。アが正しい。

イの新人向け教育の依頼,ウの機能や使い方に対する問合せ,エの新設営業所へのサービス提供の要求は,サービスの中断や品質の低下ではなく,サービス要求や変更要求として扱われる。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問24(表記を一部改変)

問25

データベースに対する不正アクセスの防止・発見を目的としたアクセスコントロールについて,“システム管理基準”への準拠性を確認する監査手続として,適切なものはどれか。

正解 

解説

データベースに対する不正アクセスの防止・発見を目的としたアクセスコントロールが適切に運用されているかを確認するには,アクセス記録(ログ)を出力し,権限のない利用者によるアクセスや不審なアクセスがないかなど,実際のアクセス状況を調査する。エが適切である。

アの業務の効率性の確認,イの操作ミスを起こしにくい画面設計の確認,ウの応答時間の測定は,いずれも効率性や使いやすさ,性能に関する監査手続で,不正アクセスの防止・発見を目的としたアクセスコントロールの確認ではない。

出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問25(表記を一部改変)