令和4年度 春期に実施された応用情報技術者試験
午前(2026年度からの科目A)の全80問に,運営者が独自に書いた解説を付けています。正解の理由に加えて,多くの問題でほかの選択肢がなぜ誤りなのかも説明しています。
この試験について:応用情報技術者試験について
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問1
浮動小数点数を,仮数部が7ビットである表示形式のコンピュータで計算した場合,情報落ちが発生しないものはどれか。ここで,仮数部が7ビットの表示形式とは次のフォーマットであり,( )2 内は2進数,Y は指数である。また,{ } 内を先に計算するものとする。
(1.X1 X2 X3 X4 X5 X6 X7 )2 ×2Y
ア {(1.1)2 ×2-3 +(1.0)2 ×2-4 }+(1.0)2 ×25 正解
イ {(1.1)2 ×2-3 -(1.0)2 ×2-4 }+(1.0)2 ×25
ウ {(1.0)2 ×25 +(1.1)2 ×2-3 }+(1.0)2 ×2-4
エ {(1.0)2 ×25 -(1.0)2 ×2-4 }+(1.1)2 ×2-3
正解 ア
解説
情報落ちは,絶対値の大きく違う2数の加減算で,小さいほうの数が仮数部の桁数に収まらず,計算結果に反映されなくなる誤差である。仮数部が7ビットなので,1.X1…X7 の小数点以下7桁までしか表せない。アは,先に { } 内を計算すると (1.1)2 ×2-3 +(1.0)2 ×2-4 =(1.0)2 ×2-2 になる。これを (1.0)2 ×25 に足すと,指数の差が 7 なので (1.0000001)2 ×25 となり,小数点以下7桁に収まって情報落ちが起きない。アが正しい。
イは { } 内が (1.0)2 ×2-3 で,25 との指数の差が 8 になり,8桁目の 1 が失われる。ウは (1.1)2 ×2-3 を足すと (1.1)2 の下の桁が 8 桁目以降にはみ出す。エは { } 内が 25 -2-4 =(1.11111111)2 ×24 で,小数点以下が 8 桁必要になり,どれも情報落ちが起きる。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問1(表記を一部改変)
問2
全体集合 S 内に異なる部分集合 A と B があるとき,A ∩B に等しいものはどれか。ここで,A∪B は A と B の和集合,A∩B は A と B の積集合,A は S における A の補集合,A−B は A から B を除いた差集合を表す。
ア A −B正解
イ (A ∪B )−(A∩B)
ウ (S−A)∪(S−B)
エ S−(A∩B)
正解 ア
解説
ド・モルガンの法則により,A ∩B は A∪B の補集合,つまり A にも B にも属さない要素の集合になる。アの A −B は「A に属さない要素から,さらに B に属するものを除いたもの」なので A かつ B でない,すなわち A ∩B と同じ集合を表す。アが正しい。
イの (A ∪B )−(A∩B) は,A ∪B がド・モルガンの法則で A∩B の補集合になり,そこから A∩B を引いても変わらないので A∩B の補集合のまま。ウの (S−A)∪(S−B) は A ∪B で,これも A∩B の補集合。エの S−(A∩B) も同じ集合で,イ・ウ・エはいずれも「A と B の少なくとも一方に属さない要素」を表しており,求める集合より広い。
Ā∩B̄(A にも B にも入らない部分)
塗った部分は,A にも B にも属さない要素で,Ā∩B̄。これは A∪B の補集合で(ド・モルガンの法則),「A に属さないものから,B に属するものを除いた」Ā−B とも同じ。一方,Ā∪B̄ や S−(A∩B) は「少なくとも一方に属さない」部分で,A と B の重なり以外を全部含む。
A
B
A ∩B = A −B
A
B
A ∪B = S−(A∩B)
A にも B にも入らない部分は Ā−B と同じ。「少なくとも一方に入らない」部分はもっと広い
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問2(表記を一部改変)
問3
M/M/1 の待ち行列モデルにおいて,窓口の利用率が 25%から 40%に増えると,平均待ち時間は何倍になるか。
ア 1.25
イ 1.60
ウ 2.00 正解
エ 3.00
正解 ウ
解説
M/M/1 の平均待ち時間は,利用率(窓口の稼働の割合)を ρ とすると,サービス時間 × ρ/(1-ρ) で表される。サービス時間が同じなら,待ち時間の比は ρ/(1-ρ) の比になる。ρ=0.25 のとき 0.25/0.75=1/3,ρ=0.40 のとき 0.40/0.60=2/3 なので,待ち時間は (2/3)÷(1/3)=2.00 倍になる。ウが正しい。
アの 1.25 は (1-0.25)/(1-0.40) の比で,ρ/(1-ρ) の分母だけを比べたもの。イの 1.60 は利用率そのものの比(0.40÷0.25)で,待ち行列の長さを考えていない。エの 3.00 になる計算は成り立たない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問3(表記を一部改変)
問4
ハミング符号とは,データに冗長ビットを付加して,1ビットの誤りを訂正できるようにしたものである。ここでは,X1 ,X2 ,X3 ,X4 の4ビットから成るデータに,3ビットの冗長ビット P3 ,P2 ,P1 を付加したハミング符号 X1 X2 X3 P3 X4 P2 P1 を考える。付加したビット P1 ,P2 ,P3 は,それぞれ
X1 ⊕X3 ⊕X4 ⊕P1 =0 X1 ⊕X2 ⊕X4 ⊕P2 =0 X1 ⊕X2 ⊕X3 ⊕P3 =0 となるように決める。ここで,⊕ は排他的論理和を表す。
ハミング符号 1110011 には1ビットの誤りが存在する。誤りビットを訂正したハミング符号はどれか。
ア 0110011 正解
イ 1010011
ウ 1100011
エ 1110111
正解 ア
解説
符号 1110011 を X1 X2 X3 P3 X4 P2 P1 の順に読むと,X1 =1,X2 =1,X3 =1,P3 =0,X4 =0,P2 =1,P1 =1。三つの検査式に当てはめると,X1 ⊕X3 ⊕X4 ⊕P1 =1,X1 ⊕X2 ⊕X4 ⊕P2 =1,X1 ⊕X2 ⊕X3 ⊕P3 =1 となり,三つとも0にならない。三つの式すべてに現れるビットは X1 だけなので,誤っているのは X1 。これを1から0に直した 0110011 が答えになる。
誤りが1ビットなら,成立しない式の組合せで位置を特定できる。1番目の式だけが成立しなければ誤りは P1 ,1番目と2番目だけなら X4 ,というように対応する。イは X2 ,ウは X3 ,エは X4 を反転した符号で,いずれも検査式を満たさない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問4(表記を一部改変)
問5
リストには,配列で実現する場合とポインタで実現する場合とがある。リストを配列で実現した場合の特徴として,適切なものはどれか。ここで,配列を用いたリストは配列に要素を連続して格納することによってリストを構成し,ポインタを用いたリストは要素と次の要素へのポインタを用いることによってリストを構成するものとする。
ア リストにある実際の要素数にかかわらず,リストに入れられる要素の最大個数に対応した領域を確保し,実際には使用されない領域が発生する可能性がある。 正解
イ リストの中間要素を参照するには,リストの先頭から順番に要素をたどっていくことから,要素数に比例した時間が必要となる。
ウ リストの要素を格納する領域の他に,次の要素を指し示すための領域が別途必要となる。
エ リストへの挿入位置が分かる場合には,リストにある実際の要素数にかかわらず,要素の挿入を一定時間で行うことができる。
正解 ア
解説
配列でリストを実現すると,要素を連続した領域に並べるため,あらかじめ入れられる最大個数分の領域を確保しておく必要がある。実際の要素数がそれより少ないと,使われない領域がそのまま残る。アがこの特徴に当たる。
イ・ウ・エはいずれもポインタで実現した場合の特徴。イの「先頭から順にたどる」必要があるのはポインタ方式で,配列なら添字で直接参照できる。ウの次の要素を指し示す領域が要るのもポインタ方式。エの挿入が一定時間で済むのもポインタ方式で,配列では挿入位置より後ろの要素をずらすので要素数に比例した時間がかかる。
配列で作るリストとポインタで作るリスト
配列で作るリストは,入れられる最大個数分の領域を先に確保して要素を連続して並べるので,使われない領域が残ることがある。その代わり添字で中間の要素を直接参照できる。ポインタで作るリストは,要素ごとに次の要素へのポインタの領域が要り,中間の要素へは先頭からたどるが,挿入位置が分かっていればポインタを付け替えるだけで一定時間で挿入できる。
配列(最大8個分を確保)
A
[1]
B
[2]
C
[3]
D
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
使われない領域
添字で直接参照できる
ポインタ
A
B
C
D
/
要素
ポインタ
中間へは先頭からたどる。挿入はポインタの付替えだけ
配列は最大個数分を確保(空きが残る),ポインタは要素ごとにポインタの領域が要る
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問5(表記を一部改変)
問6
再入可能プログラムの特徴はどれか。
ア 主記憶上のどのアドレスから配置しても,実行することができる。
イ 手続の内部から自分自身を呼び出すことができる。
ウ 必要な部分を補助記憶装置から読み込みながら動作する。主記憶領域の大きさに制限があるときに,有効な手法である。
エ 複数のタスクからの呼出しに対して,並行して実行されても,それぞれのタスクに正しい結果を返す。 正解
正解 エ
解説
再入可能(リエントラント)プログラムは,実行中に別のタスクから呼び出されても,それぞれの呼出しの処理が互いに干渉せず,正しい結果を返せるプログラムである。実行中に書き換わるデータをタスクごとのスタックなどに置き,命令部分は共有できるようにしてある。エが正しい。
アは,どの番地に置いても実行できる再配置可能(リロケータブル)プログラムの特徴。イは,自分自身を呼び出せる再帰的(リカーシブ)プログラムの特徴。ウは,必要な部分だけを主記憶に読み込みながら動作するオーバレイ構造の説明である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問6(表記を一部改変)
問7
プログラム言語のうち,ブロックの範囲を指定する方法として特定の記号や予約語を用いず,等しい文字数の字下げを用いるという特徴をもつものはどれか。
正解 エ
解説
Python は,ブロックの範囲を字下げ(インデント)の深さで表す。これはオフサイドルールと呼ばれる方式で,同じ深さに字下げされた文が一つのブロックになる。エが正しい。
アの C とイの Java はブロックを中括弧 { } で囲み,ウの PHP も同じく中括弧を使う。これらの言語では字下げは読みやすさのためのもので,意味をもたない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問7(表記を一部改変)
問8
プロセッサの高速化技法の一つとして,同時に実行可能な複数の動作を,コンパイルの段階でまとめて一つの複合命令とし,高速化を図る方式はどれか。
ア CISC
イ MIMD
ウ RISC
エ VLIW 正解
正解 エ
解説
VLIW(Very Long Instruction Word)は,同時に実行できる複数の命令をコンパイラが解析し,一つの長い複合命令にまとめておく方式。並列に実行できるかどうかの判断を実行時ではなくコンパイル時に済ませるので,プロセッサの制御回路を単純にしたまま並列実行による高速化を図れる。エが該当する。
アの CISC は複雑で多機能な命令を多数備えるアーキテクチャ,ウの RISC は命令を単純な固定長のものに絞り,パイプライン処理で高速化するアーキテクチャで,いずれも命令をコンパイル時にまとめる方式ではない。イの MIMD は複数のプロセッサがそれぞれ別の命令を別のデータに対して実行する並列処理の分類(フリンの分類)である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問8(表記を一部改変)
問9
キャッシュメモリのアクセス時間が主記憶のアクセス時間の 1/30 で,ヒット率が 95%のとき,実効メモリアクセス時間は,主記憶のアクセス時間の約何倍になるか。
ア 0.03
イ 0.08 正解
ウ 0.37
エ 0.95
正解 イ
解説
主記憶のアクセス時間を1とすると,キャッシュのアクセス時間は 1/30。実効メモリアクセス時間はヒット時とミス時の重み付き平均なので,0.95×(1/30)+0.05×1=0.0317+0.05=0.0817 となり,約0.08倍。イが答えになる。
アの0.03はキャッシュのアクセス時間 1/30 そのもので,ヒット率が100%の場合の値。ウの0.37は 1/30 を 1/3 と読み違えたときの値(0.95×1/3+0.05=0.37)。エの0.95はヒット率をそのまま答えにしたもの。
ヒット率95%のときの実効アクセス時間
読みたいデータの95%はキャッシュにあり,主記憶の1/30の時間で読める。残り5%は主記憶から読む。実効アクセス時間は 0.95×1/30 + 0.05×1 で,主記憶の約0.08倍になる。
CPU
キャッシュ
速さ 1/30
主記憶
速さ 1
95%
5%
0.95 × 1/30 ≒ 0.03
0.05 × 1 = 0.05
実効アクセス時間 ≒ 0.03 + 0.05 = 約0.08
主記憶のアクセス時間を1としたとき
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問9(表記を一部改変)
問10
キャッシュメモリのフルアソシエイティブ方式に関する記述として,適切なものはどれか。
ア キャッシュメモリの各ブロックに主記憶のセットが固定されている。
イ キャッシュメモリの各ブロックに主記憶のブロックが固定されている。
ウ 主記憶の特定の1ブロックに専用のキャッシュメモリが割り当てられる。
エ 任意のキャッシュメモリのブロックを主記憶のどの部分にも割り当てられる。 正解
正解 エ
解説
キャッシュメモリのフルアソシエイティブ方式は,主記憶のどのブロックでも,キャッシュメモリのどのブロックにでも置ける方式である。置き場所の制約がないのでキャッシュの利用効率は高いが,目的のデータがあるかを調べるのに全ブロックのタグを比較する必要がある。エが正しい。
アは,主記憶のブロックを特定のセット内のどのブロックにでも置けるセットアソシアティブ方式の説明。イとウは,主記憶のブロックを置くキャッシュのブロックが一つに決まっているダイレクトマップ方式の説明である。
キャッシュの配置の3つの方式
主記憶のあるブロックをキャッシュのどこに置けるかが違う。ダイレクトマップ方式はアドレスで決まる1か所だけ。セットアソシアティブ方式はアドレスで決まる1つのセットの中ならどこでもよい(2ウェイなら2か所)。フルアソシアティブ方式はキャッシュのどこにでも置ける。
ダイレクトマップ
ブロック
1か所だけ
セットアソシアティブ
ブロック
セット
セットの中の2か所
フルアソシアティブ
ブロック
どこでも
キャッシュ
セットアソシアティブは,ダイレクトマップとフルアソシアティブの中間
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問10(表記を一部改変)
問11
8T バイトの磁気ディスク装置6台を,予備ディスク(ホットスペアディスク)1台込みの RAID5 構成にした場合,実効データ容量は何 T バイトになるか。
正解 イ
解説
予備ディスク(ホットスペア)は,障害が起きたディスクの代わりに使うためのもので,データの保存には使わない。6台のうち1台を予備にすると,RAID5 を構成するのは 5 台になる。RAID5 は,パリティが1台分の容量を使うので,実効データ容量は (5-1)×8=32T バイトである。イが正しい。
アの 24T バイトは,予備を除いた 5 台からさらに 1 台を引いた (5-2)×8 の値で,引きすぎである。ウの 40T バイトは,予備を除いた 5 台全部をデータに使えるとした値。エの 48T バイトは,6 台全部をデータに使えるとした値で,いずれもパリティ(1 台分)や予備(1 台分)の容量を差し引いていない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問11(表記を一部改変)
問12
プロセッサ数と,計算処理におけるプロセスの並列化が可能な部分の割合とが,性能向上へ及ぼす影響に関する記述のうち,アムダールの法則に基づいたものはどれか。
ア 全ての計算処理が並列化できる場合,速度向上比は,プロセッサ数を増やしてもある水準に漸近的に近づく。
イ 並列化できない計算処理がある場合,速度向上比は,プロセッサ数に比例して増加する。
ウ 並列化できない計算処理がある場合,速度向上比は,プロセッサ数を増やしてもある水準に漸近的に近づく。 正解
エ 並列化できる計算処理の割合が増えると,速度向上比は,プロセッサ数に反比例して減少する。
正解 ウ
解説
アムダールの法則では,並列化できる部分の割合を p,プロセッサ数を n とすると,速度向上比は 1/((1−p)+p/n) になる。並列化できない部分 (1−p) は n をいくら増やしても縮まないので,速度向上比は 1/(1−p) という上限に漸近的に近づく。ウがこれを述べている。
アは「全ての計算処理が並列化できる場合」なので p=1 となり,速度向上比はプロセッサ数に比例して増え,ある水準に頭打ちにはならない。イは並列化できない処理があるのに比例して増えるとしており,法則と逆。エは並列化できる割合が増えれば速度向上比は大きくなるので,減少するというのは逆である。
アムダールの法則:並列化できる割合と高速化率
高速化率 E=1÷((1−r)+r÷n)。並列化できる割合 r が 0.9 なら,n=6 で4倍,n をいくら増やしても 1÷0.1=10倍に近づくだけ。r が 0.3 なら n=6 で約1.33倍,上限は 1÷0.7≒1.43倍。並列化できない部分 1−r が上限を決める。
プロセッサ数 n
高速化率 E
r=0.9
r=0.5
r=0.3
10
r=0.9 の上限 1÷0.1
1
4
6
4
1.33
n=6 のとき,r=0.9 は 4倍,r=0.3 は 1.33倍(3倍の差)
並列化できない部分は台数を増やしても縮まないので,高速化率は 1÷(1−r) に頭打ちになる
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問12(表記を一部改変)
問13
ホットスタンバイシステムにおいて,現用系に障害が発生して待機系に切り替わる契機として,最も適切な例はどれか。
ア 現用系から待機系へ定期的に送信され,現用系が動作中であることを示すメッセージが途切れたとき 正解
イ 現用系の障害をオペレータが認識し,コンソール操作を行ったとき
ウ 待機系が現用系にたまった処理の残量を定期的に監視していて,残量が一定量を上回ったとき
エ 待機系から現用系に定期的にロードされ実行される診断プログラムが,現用系の障害を検出したとき
正解 ア
解説
ホットスタンバイは,待機系を常に起動した状態で待たせておき,現用系の障害時に短時間で切り替える方式である。待機系は,現用系から定期的に送られてくる動作中を示すメッセージ(ハートビート)を監視していて,それが途切れたときに現用系の障害とみなして切り替わる。アが最も適切である。
イのオペレータの操作による切替えは,人の判断を挟むので自動的な切替えの契機とはいえない。ウの処理の残量が増えるのは負荷が高まったということで,障害の発生とは限らない。エは,待機系から現用系に診断プログラムをロードして検査するもので,現用系に余分な負荷を掛けるうえ,ホットスタンバイの切替えの契機として使われる方法ではない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問13(表記を一部改変)
問14
MTBF を長くするよりも,MTTR を短くするのに役立つものはどれか。
ア エラーログ取得機能 正解
イ 記憶装置のビット誤り訂正機能
ウ 命令再試行機能
エ 予防保全
正解 ア
解説
MTTR(平均修復時間)は,故障してから復旧するまでにかかる時間の平均。エラーログを取得しておけば,障害が起きたときに原因の特定と切分けが早く済むので,復旧までの時間を短縮できる。アが正しい。
イの誤り訂正機能とウの命令再試行機能は,誤りが起きても処理を続けられるようにして故障そのものを表面化させないので,MTBF(平均故障間隔)を長くする働きをする。エの予防保全も故障を未然に防ぐもので,やはり MTBF を長くする側の対策である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問14(表記を一部改変)
問15
2台のプリンタがあり,それぞれの稼働率が 0.7 と 0.6 である。この2台のいずれか一方が稼働していて,他方が故障している確率は幾らか。ここで,2台のプリンタの稼働状態は独立であり,プリンタ以外の要因は考慮しないものとする。
ア 0.18
イ 0.28
ウ 0.42
エ 0.46 正解
正解 エ
解説
いずれか一方だけが稼働している確率は,“1台目が稼働して2台目が故障”と“1台目が故障して2台目が稼働”の和になる。0.7×(1−0.6)+(1−0.7)×0.6=0.28+0.18=0.46 となり,エが正しい。
アの 0.18 とイの 0.28 はそれぞれ片方の場合だけを求めた値,ウの 0.42 は両方とも稼働している確率 0.7×0.6 である。
2台のうち片方だけが動いている確率
稼働率 0.7 と 0.6 のプリンタの状態は4通り。両方稼働 0.7×0.6=0.42,1台目だけ 0.7×0.4=0.28,2台目だけ 0.3×0.6=0.18,両方故障 0.3×0.4=0.12。片方だけが動いているのは 0.28+0.18=0.46。
両方稼働
0.42
2台目だけ
0.18
1台目だけ
0.28
両方故障
0.12
1台目 稼働 0.7
故障 0.3
2台目 稼働 0.6
故障 0.4
0.28 + 0.18 = 0.46
片方だけの2つの面積を足す
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問15(表記を一部改変)
問16
ジョブ群と実行の条件が次のとおりであるとき,一時ファイルを作成する磁気ディスクに必要な容量は最低何 M バイトか。
〔ジョブ群〕
〔実行の条件〕
(1) ジョブの実行多重度を2とする。 (2) 各ジョブの処理時間は同一であり,他のジョブの影響は受けない。 (3) 各ジョブは開始時に 50M バイトの一時ファイルを新たに作成する。 (4) X→Y の関係があれば,ジョブ X の開始時に作成した一時ファイルは,直後のジョブ Y で参照し,ジョブ Y の終了時にその一時ファイルを削除する。直後のジョブが複数個ある場合には,最初に生起されるジョブだけが先行ジョブの一時ファイルを参照する。 (5) X から Y,Z の二つへ矢印が分かれている場合は,ジョブ X の終了時に,ジョブ Y,Z のようにジョブ X と矢印で結ばれる全てのジョブが,上から記述された順に優先して生起されることを示す。 (6) X,Y の二つから Z へ矢印が集まっている場合は,先行するジョブ X,Y 両方が終了したときにジョブ Z が生起されることを示す。 (7) ジョブの生起とは実行待ち行列への追加を意味し,各ジョブは待ち行列の順に実行される。 (8) OS のオーバヘッドは考慮しない。
正解 ウ
解説
処理時間が同じで多重度が2なので,時間の刻みごとに走るジョブを追う。まず A が単独で実行され一時ファイルを1個作る(50M バイト)。A の終了で B と C が生起し,多重度2で同時に実行されてそれぞれ一時ファイルを作るので,A・B・C の3個で150M バイト。次に B と C が終わると,B の一時ファイルは D が,C の一時ファイルは E が参照するので残り,A の一時ファイルだけが削除される。そこへ D と E が同時に実行されて一時ファイルを作るため,B・C・D・E の4個で200M バイトになる。これが最大なのでウが正しい。
その後 D と E が終わると B・C の一時ファイルが消え,F が実行されて D・E・F の3個(150M バイト)に減る。多重度が2なので同時に走るジョブは二つまでで,一時ファイルが5個以上同時に存在することはない。したがってエの250M バイトは要らず,アの100M バイトやイの150M バイトでは D と E を同時に実行する時点で足りなくなる。
ジョブの実行と一時ファイルの数
多重度2で処理時間は同じ。1つ目の時間は A だけが動き一時ファイルは A の1個。2つ目は B と C が動き,A・B・C の3個(150M バイト)。3つ目は D と E が動く。A のファイルは B が使い終えて消えるが,B のファイルは D が,C のファイルは E が使うので残り,B・C・D・E の4個(200M バイト)で最大になる。4つ目は F が動き,D・E・F の3個に減る。
1つ目
実行:A
A のファイル
50M
2つ目
実行:B・C
A のファイル
B のファイル
C のファイル
150M
3つ目
実行:D・E
B のファイル
C のファイル
D のファイル
E のファイル
200M
4つ目
実行:F
D のファイル
E のファイル
F のファイル
150M
一時ファイル1個=50M バイト
ファイルは「直後のジョブが終わるまで」残る。最大は D と E が動く時点の4個=200M バイト
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問16(表記を一部改変)
問17
一つの I2 C バスに接続された二つのセンサがある。それぞれのセンサ値を読み込む二つのタスクで排他的に制御したい。利用するリアルタイム OS の機能として,適切なものはどれか。
ア キュー
イ セマフォ 正解
ウ マルチスレッド
エ ラウンドロビン
正解 イ
解説
一つのバスは同時に一つのタスクしか使えない共有資源なので,二つのタスクが同時に触らないようにする排他制御が要る。リアルタイム OS では,値が1のセマフォ(バイナリセマフォ)を使い,バスを使う前に獲得し,使い終わったら解放することでこれを実現する。イが正しい。
アのキューはタスク間でメッセージやデータを受け渡すための機能。ウのマルチスレッドは一つのプロセスの中で複数の処理を並行させる方式そのもので,排他制御の機能ではない。エのラウンドロビンは各タスクに順番に一定時間ずつプロセッサを割り当てるスケジューリング方式である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問17(表記を一部改変)
問18
フラグメンテーションに関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 可変長ブロックのメモリプール管理方式では,様々な大きさのメモリ領域の獲得や返却を行ってもフラグメンテーションは発生しない。
イ 固定長ブロックのメモリプール管理方式では,可変長ブロックのメモリプール管理方式よりもメモリ領域の獲得と返却を速く行えるが,フラグメンテーションが発生しやすい。
ウ フラグメンテーションの発生によって,合計としては十分な空きメモリ領域があるにもかかわらず,必要とするメモリ領域を獲得できなくなることがある。 正解
エ メモリ領域の獲得と返却の頻度が高いシステムでは,フラグメンテーションの発生を防止するため,メモリ領域が返却されるたびにガーベジコレクションを行う必要がある。
正解 ウ
解説
フラグメンテーションは,メモリ領域の獲得と返却を繰り返すうちに,空き領域が小さく分断され,合計では足りていても連続した領域を確保できなくなる現象である。ウが正しい。
アは誤り。可変長ブロックのメモリプール管理では,大きさの違う領域を獲得・返却するほど空き領域が細切れになり,フラグメンテーションが発生する。イは誤り。固定長ブロックのメモリプール管理は,ブロックの大きさが一定なので獲得・返却が速く,フラグメンテーションも発生しにくい。エは誤り。ガーベジコレクションは不要になった領域を回収する仕組みで,返却のたびに行うものではない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問18(表記を一部改変)
問19
複数のクライアントから接続されるサーバがある。このサーバのタスクの多重度が2以下の場合,タスク処理時間は常に4秒である。このサーバに1秒間隔で4件の処理要求が到着した場合,全ての処理が終わるまでの時間はタスクの多重度が1のときと2のときとで,何秒の差があるか。
正解 イ
解説
多重度1のとき,処理は1件ずつ順番に行われる。要求は 0,1,2,3 秒に到着し,各処理は4秒なので,終了時刻は 4,8,12,16 秒となり,全ての処理が終わるのは 16 秒後である。
多重度2のときは,2件が同時に処理できる。1件目(0〜4 秒)と2件目(1〜5 秒)を同時に始め,3件目は1件目が終わる4秒に開始して 8 秒に終わり,4件目は2件目が終わる5秒に開始して 9 秒に終わる。全てが終わるのは 9 秒後である。
差は 16−9=7 秒で,イが正しい。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問19(表記を一部改変)
問20
FPGA の説明として,適切なものはどれか。
ア 電気的に記憶内容の書換えを行うことができる不揮発性メモリ
イ 特定の分野及びアプリケーション用に限定した特定用途向け汎用集積回路
ウ 浮動小数点数の演算を高速に実行する演算ユニット
エ 論理回路を基板上に実装した後で再プログラムできる集積回路 正解
正解 エ
解説
FPGA(Field Programmable Gate Array)は,製造後に利用者が内部の論理回路の構成をプログラムによって書き換えられる集積回路である。論理回路を基板上に実装した後でも再プログラムできるエが適切である。
アは EEPROM やフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ。イは特定の用途向けに設計・製造する ASIC(特定用途向け IC)で,製造後に回路を変えられない。ウは浮動小数点数の演算を高速に実行する演算ユニット(FPU)の説明である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問20(表記を一部改変)
問21
次の方式で画素にメモリを割り当てる 640×480 のグラフィック LCD モジュールがある。始点(5,4)から終点(9,8)まで直線を描画するとき,直線上の x=7 の画素に割り当てられたメモリのアドレスの先頭は何番地か。ここで,画素の座標は(x,y)で表すものとする。
〔方式〕
メモリは0番地から昇順に使用する。 1画素は16ビットとする。 座標(0,0)から座標(639,479)までメモリを連続して割り当てる。 各画素は,x=0 から x 軸の方向にメモリを割り当てていく。 x=639 の次は x=0 とし,y を1増やす。
ア 3847
イ 7680
ウ 7694 正解
エ 8978
正解 ウ
解説
画素は (0,0) から x 方向に,1行 640 画素ずつ連続してメモリに割り当てられる。直線は (5,4),(6,5),(7,6),(8,7),(9,8) を通るので,x=7 の画素は (7,6) である。この画素は,先頭から 6×640+7=3,847 番目(0 始まり)の画素に当たる。1画素は 16 ビット(2 バイト)で,メモリの1番地は 8 ビット(1 バイト)なので,先頭のアドレスは 3,847×2=7,694 番地となる。ウが正しい。
アの 3,847 は,画素の番号をそのままアドレスにしており,1画素が2番地を占めることを考慮していない。イの 7,680 は,6行目の左端 (0,6) のアドレス(6×640×2)である。エの 8,978 は,対象の画素を取り違えた値である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問21(表記を一部改変)
問22
アクチュエータの説明として,適切なものはどれか。
ア 与えられた目標量と,センサから得られた制御量を比較し,制御量を目標量に一致させるように操作量を出力する。
イ 位置,角度,速度,加速度,力,温度などを検出し,電気的な情報に変換する。
ウ エネルギー源からのパワーを,回転,直進などの動きに変換する。 正解
エ マイクロフォン,センサなどが出力する微小な電気信号を増幅する。
正解 ウ
解説
アクチュエータは,電気,油圧,空気圧などのエネルギー源からのパワーを,回転や直進といった機械的な動きに変換する装置である。モータ,ソレノイド,油圧シリンダなどが当たり,ウが該当する。
アは目標量と制御量を比べて操作量を決める制御器(コントローラ)の説明。イは物理量を電気信号に変換するセンサ。エは微小な電気信号を増幅するアンプ(増幅器)の説明である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問22(表記を一部改変)
問23
マイクロプロセッサの耐タンパ性を向上させる手法として,適切なものはどれか。
ア ESD (Electrostatic Discharge) に対する耐性を強化する。
イ チップ検査終了後に検査用パッドを残しておく。
ウ チップ内部を物理的に解析しようとすると,内部回路が破壊されるようにする。 正解
エ 内部メモリの物理アドレスを整然と配置する。
正解 ウ
解説
耐タンパ性は,内部の情報や回路を不正に読み取ったり改変したりする物理的な攻撃に対する強さである。チップ内部を物理的に解析しようとすると内部回路が破壊されるようにすれば,解析を防げるので,耐タンパ性を高める手法になる。ウが適切である。
アの ESD(静電気放電)への耐性は,静電気による故障への強さで,攻撃への耐性ではない。イの検査用パッドを残すと,そこから内部の信号を読み取られるおそれがあるので,耐タンパ性は下がる。エの内部メモリを整然と配置すると,かえって解析しやすくなる。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問23(表記を一部改変)
問24
ユーザインタフェースのユーザビリティを評価するときの,利用者が参加する手法と専門家だけで実施する手法との適切な組みはどれか。
ア 利用者が参加する手法:アンケート,専門家だけで実施する手法:回顧法
イ 利用者が参加する手法:回顧法,専門家だけで実施する手法:思考発話法
ウ 利用者が参加する手法:思考発話法,専門家だけで実施する手法:ヒューリスティック評価法 正解
エ 利用者が参加する手法:認知的ウォークスルー法,専門家だけで実施する手法:ヒューリスティック評価法
正解 ウ
解説
ユーザビリティの評価手法のうち,思考発話法は,利用者に操作しながら考えていることを声に出してもらい,つまずきを調べる手法なので,利用者が参加する手法である。ヒューリスティック評価法は,専門家が経験則(ヒューリスティクス)に照らして画面を点検する手法で,利用者を参加させずに専門家だけで実施できる。ウが適切である。
アのアンケートと回顧法(操作後に利用者に振り返ってもらう手法)は,どちらも利用者が参加する手法である。イも回顧法は利用者が参加する手法で,思考発話法は専門家だけで実施するものではない。エの認知的ウォークスルー法は専門家が実施する手法で,利用者が参加する手法としては誤りである。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問24(表記を一部改変)
問25
レイトレーシング法の説明として,適切なものはどれか。
ア スクリーンの全ての画素について,視線と描画の対象となる物体との交点を反射属性や透明属性なども含めて計算し,その中から視点に最も近い交点を選択する。 正解
イ スクリーンの走査線ごとに視点とその走査線を結ぶ走査面を作成し,各走査面と描画の対象となる物体との交差を調べて交差線分を求め,奥行き判定を行うことによって描画する。
ウ 描画の対象となる二つの物体のうち,一方が近くに,もう一方が遠くにあるときに,まず遠くの物体を描いてから近くの物体を重ね書きする。
エ 描画の対象となる物体の各面をピクセルに分割し,ピクセルごとに視点までの距離を計算し,その最小値を作業領域に保持することによって,視点までの距離が最小となる面を求める。
正解 ア
解説
レイトレーシング法は,視点から画面の各画素に向けて光線をたどり,物体との交点を求めて,反射や屈折,透明などの影響も含めて色を計算する手法である。複数の物体と交わるときは視点に最も近い交点を採用する。アが正しい。
イは,走査線ごとに走査面を作って物体との交線を求めるスキャンライン法。ウは,遠くの物体から順に描いて近くの物体を重ね書きするペインタアルゴリズム(塗りつぶし法)。エは,ピクセルごとの視点までの距離を作業領域に保持して最小のものを残す Z バッファ法の説明である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問25(表記を一部改変)
問26
CAP 定理における A と P の特性をもつ分散システムの説明として,適切なものはどれか。
ア 可用性と整合性と分断耐性の全てを満たすことができる。
イ 可用性と整合性を満たすが分断耐性を満たさない。
ウ 可用性と分断耐性を満たすが整合性を満たさない。 正解
エ 整合性と分断耐性を満たすが可用性を満たさない。
正解 ウ
解説
CAP 定理は,分散システムでは,整合性(Consistency),可用性(Availability),分断耐性(Partition tolerance)の三つのうち,同時に満たせるのは二つまでとする定理である。A(可用性)と P(分断耐性)の特性をもつシステムは,ネットワークが分断されても応答を返し続けるが,その代わりに各ノードのデータの整合性は保証できない。ウが正しい。
アは,三つ全てを同時に満たせるとしており,CAP 定理に反する。イは,整合性と可用性(C と A)の組合せで,分断耐性を満たさない。エは,整合性と分断耐性(C と P)の組合せで,可用性を満たさない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問26(表記を一部改変)
問27
ANSI/SPARC 3層スキーマモデルにおける内部スキーマの設計に含まれるものはどれか。
ア SQL 問合せ応答時間の向上を目的としたインデックスの定義 正解
イ エンティティ間の“1対多”,“多対多”などの関連を明示する E-R モデルの作成
ウ エンティティ内やエンティティ間の整合性を保つための一意性制約や参照制約の設定
エ データの冗長性を排除し,更新の一貫性と効率性を保持するための正規化
正解 ア
解説
ANSI/SPARC の3層スキーマは,外部スキーマ(利用者の見え方),概念スキーマ(データ全体の論理構造),内部スキーマ(記憶装置上の格納方法)から成る。内部スキーマの設計には,データの物理的な格納方法やインデックスの定義など,性能に関わるものが含まれる。SQL の応答時間を向上させるためのインデックスの定義は,この物理設計に当たる。アが正しい。
イの E-R モデルの作成,ウの一意性制約や参照制約の設定,エの正規化は,いずれも論理的なデータ構造を決める概念スキーマの設計である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問27(表記を一部改変)
問28
第1,第2,第3正規形とリレーションの特徴 a,b,c の組合せのうち,適切なものはどれか。
a:どの非キー属性も,主キーの真部分集合に対して関数従属しない。 b:どの非キー属性も,主キーに推移的に関数従属しない。 c:繰返し属性が存在しない。
ア 第1正規形:a,第2正規形:b,第3正規形:c
イ 第1正規形:a,第2正規形:c,第3正規形:b
ウ 第1正規形:c,第2正規形:a,第3正規形:b 正解
エ 第1正規形:c,第2正規形:b,第3正規形:a
正解 ウ
解説
第1正規形は,一つの欄に複数の値が入る繰返し属性をなくした形なので c。第2正規形は,第1正規形であって,非キー属性が主キーの一部(真部分集合)だけで決まる部分関数従属をなくした形なので a。第3正規形は,第2正規形であって,非キー属性が別の非キー属性を介して主キーに従属する推移的関数従属をなくした形なので b。よってウの組合せになる。
正規化は,繰返しをなくす(c)→ 複合キーの一部だけで決まる属性を分離する(a)→ 非キー属性どうしの従属を分離する(b)の順に進む。ア・イ・エはこの対応が入れ替わっている。
正規化で表を分けていく
受注明細(受注番号,商品番号,顧客番号,顧客名,商品名,数量)の例。主キーは受注番号と商品番号の組。第2正規形にするには,主キーの一部だけで決まる属性を分ける(受注番号で決まる顧客番号・顧客名,商品番号で決まる商品名)。第3正規形にするには,主キー以外の属性で決まる属性を分ける(顧客番号で決まる顧客名)。
第1正規形(1つの欄に1つの値)
受注明細(
受注番号
,
商品番号
,
顧客番号
,
顧客名
,
商品名
,
数量
)
受注番号だけで顧客番号・顧客名が,商品番号だけで商品名が決まる
第2正規形(キーの一部で決まる属性を分ける)
受注(
受注番号
,
顧客番号
,
顧客名
)
受注明細(
受注番号
,
商品番号
,
数量
)
商品(
商品番号
,
商品名
)
受注の中で,顧客番号から顧客名が決まる(推移的関数従属)
第3正規形(キー以外で決まる属性を分ける)
受注(
受注番号
,
顧客番号
)
顧客(
顧客番号
,
顧客名
)
+受注明細・商品
下線は主キー。第2は「キーの一部で決まるもの」,第3は「キー以外で決まるもの」を別の表へ
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問28(表記を一部改変)
問29
undo/redo 方式を用いた障害回復におけるログ情報の要否として,適切な組合せはどれか。
ア 更新前情報:必要,更新後情報:必要 正解
イ 更新前情報:必要,更新後情報:不要
ウ 更新前情報:不要,更新後情報:必要
エ 更新前情報:不要,更新後情報:不要
正解 ア
解説
undo/redo 方式は,障害回復に,更新前のデータ(更新前ログ)と更新後のデータ(更新後ログ)の両方を使う方式である。コミット前の更新を取り消すには更新前情報を使ってもとに戻し(undo),コミット済みでディスクに反映されていない更新を回復するには更新後情報を使って再度書き込む(redo)。したがって,更新前情報も更新後情報も必要である。アが正しい。
イは,更新前情報だけを使う undo だけの方式。ウは,更新後情報だけを使う redo だけの方式で,どちらも単独の方式であって undo/redo 方式ではない。エは,ログがなければ障害の回復ができない。
障害の種類と回復に使うログ
トランザクション障害(実行中の異常終了)では,更新前ログを使ってロールバックし,トランザクション開始前の状態に戻す。システム障害では,チェックポイント以降にコミットしたものを更新後ログでロールフォワードし,未コミットのものを更新前ログでロールバックする。媒体障害では,バックアップから復元し,バックアップ以降にコミットしたものを更新後ログでロールフォワードする。
ロールバック
更新前ログ → 開始前に戻す
ロールフォワード
更新後ログ → 障害直前まで進める
トランザクション障害
異常終了したものを戻す
—
システム障害
未コミットを戻す
チェックポイント後のコミット
媒体障害
—
バックアップを復元してから
ロールバックは更新前ログで戻す,ロールフォワードは更新後ログで進める
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問29(表記を一部改変)
問30
ビッグデータの利用におけるデータマイニングを説明したものはどれか。
ア 蓄積されたデータを分析し,単なる検索だけでは分からない隠れた規則や相関関係を見つけ出すこと 正解
イ データウェアハウスに格納されたデータの一部を,特定の用途や部門用に切り出して,データベースに格納すること
ウ データ処理の対象となる情報を基に規定した,データの構造,意味及び操作の枠組みのこと
エ データを複数のサーバに複製し,性能と可用性を向上させること
正解 ア
解説
データマイニングは,蓄積された大量のデータを統計や機械学習の手法で分析し,条件を指定した検索では見つからない規則性や相関関係を掘り出す(mining)ことをいう。アがこれに当たる。
イはデータウェアハウスから特定の用途向けに切り出したデータマートの説明。ウはデータの構造や意味を規定したデータモデルの説明。エは複数サーバにデータの複製を置くレプリケーションの説明である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問30(表記を一部改変)
問31
IPv6 アドレスの表記として,適切なものはどれか。
ア 2001:db8::3ab::ff01
イ 2001:db8::3ab:ff01 正解
ウ 2001:db8.3ab:ff01
エ 2001.db8.3ab.ff01
正解 イ
解説
IPv6 アドレスは,128 ビットを 16 ビットずつ 8 組に分け,各組を 16 進数で書いてコロン(:)で区切る。0 が続く組は,アドレス中で1回に限りコロン二つ(::)にまとめて省略できる。イは,“::” が1回だけで,各組も 16 進数なので適切である。
アは,“::” が2回使われている。2回使うと,省略した 0 の組の数が決まらない。ウは,db8 と 3ab の間の区切りがピリオド(.)になっている。エは,全ての区切りがピリオドで,IPv4 のドット付き10進表記のような形になっている。
IPv6 アドレスの書き方とアドレスの種類
IPv6 アドレスは128ビットで,16ビットずつ「:」で区切って16進数で書く。各区切りの先頭の0は省略でき,0だけの区切りが続くところは「::」で1か所だけまとめられる。インタフェースには,インターネットで使えるグローバルユニキャストアドレス(2000::/3 の範囲)と,fe80:: で始まり同じリンクの相手との通信にだけ使うリンクローカルユニキャストアドレスが付く。
128 ビット = 16 ビット × 8 つ(16 進数)
2001
0db8
0000
0000
0000
0000
0000
0001
先頭の 0 を省く:2001:db8:0:0:0:0:0:1
0 の続く区切りをまとめる:2001:db8::1
「::」は 1 か所だけ(2 か所だと何個の 0 か決まらない)
種類
始まり
使える範囲
グローバルユニキャスト
2000::/3
インターネット
リンクローカル
fe80::
同じリンクだけ
マルチキャスト
ff00::/8
グループ宛て
先頭の0を省き,0の続く区切りは「::」で1か所だけまとめる
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問31(表記を一部改変)
問32
シリアル回線で使用するものと同じデータリンクのコネクション確立やデータ転送を,LAN 上で実現するプロトコルはどれか。
ア MPLS
イ PPP
ウ PPPoE 正解
エ PPTP
正解 ウ
解説
PPPoE(PPP over Ethernet)は,シリアル回線で使われる PPP のフレームをイーサネットのフレームに入れて運ぶプロトコルである。これによって,PPP がもつコネクションの確立や利用者認証(PAP・CHAP),IP アドレスの割当てといった仕組みを,LAN 上でそのまま使える。ウが該当する。
イの PPP は,もともと電話回線などのシリアル回線で 1 対 1 の接続に使うプロトコルで,LAN 上で実現するものではない。アの MPLS は IP パケットにラベルを付けて高速に転送する技術である。エの PPTP は PPP のフレームを GRE で包んで IP ネットワーク上をトンネリングする VPN のプロトコルで,運ぶ相手が LAN ではなく IP ネットワークである点が違う。
PPPoE:PPP のフレームをイーサネットのフレームで運ぶ
PPPoE(PPP over Ethernet)は,シリアル回線で使う PPP のフレームを,イーサネットのフレームに入れて運ぶ。PPP のコネクションの確立,利用者認証(PAP・CHAP),IP アドレスの割当てを LAN の上でそのまま使える。PPTP は PPP を GRE で包んで IP ネットワーク上を運ぶ VPN のプロトコル。
イーサネット
PPPoE
PPP
IP パケット
イーサネットのデータ部に PPP のフレームを入れる
PPP:シリアル回線で接続・認証(PAP・CHAP)・IP 割当て
PPTP:PPP を GRE で包んで IP ネットワーク上を運ぶ(VPN)
PPP の仕組み(接続・認証・アドレス割当て)を LAN で使う
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問32(表記を一部改変)
問33
UDP を使用しているものはどれか。
ア FTP
イ NTP 正解
ウ POP3
エ TELNET
正解 イ
解説
NTP(Network Time Protocol)は時刻を問い合わせて応答を受け取るだけの単純なやり取りで完結し,取りこぼしても次の機会に取り直せばよいので,コネクションを張らない UDP(ポート123番)を使う。イが正しい。
アの FTP はデータの確実な転送が要るので TCP(20番・21番),ウの POP3 も TCP(110番),エの TELNET も TCP(23番)を使う。いずれも順序どおり欠落なく届くことが前提のプロトコルである。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問33(表記を一部改変)
問34
IPv4 で 192.168.30.32/28 のネットワークに接続可能なホストの最大数はどれか。
正解 ア
解説
192.168.30.32/28 は,先頭の 28 ビットがネットワーク部で,ホスト部は 32-28=4 ビットである。ホスト部で表せる数は 24 =16 通りだが,ホスト部が全て 0 のネットワークアドレスと,全て 1 のブロードキャストアドレスはホストに割り当てられないので,接続できるホストの最大数は 16-2=14 である。アが正しい。
イの 16 は,ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを引いていない値である。ウの 28 は,プレフィックス長の数字をそのまま使ったもの。エの 30 は /30 ではなく,ホスト部が 5 ビットの /27 の場合(25 -2=30)の値である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問34(表記を一部改変)
問35
OpenFlow を使った SDN(Software-Defined Networking)に関する記述として,適切なものはどれか。
ア インターネットのドメイン名を管理する世界規模の分散データベースを用いて,IP アドレスの代わりに名前を指定して通信できるようにする仕組み
イ 携帯電話網において,回線交換方式ではなく,パケット交換方式で音声通話を実現する方式
ウ ストレージ装置とサーバを接続し,WWN(World Wide Name)によってノードやポートを識別するストレージ用ネットワーク
エ データ転送機能とネットワーク制御機能を論理的に分離し,ネットワーク制御を集中的に行うことを可能にしたアーキテクチャ 正解
正解 エ
解説
SDN は,パケットを実際に転送する機能(データプレーン)と,どう転送するかを決める機能(コントロールプレーン)を論理的に分離し,後者をコントローラに集約してソフトウェアからネットワーク全体を制御できるようにするアーキテクチャ。OpenFlow は,コントローラとスイッチの間でフローテーブルをやり取りするための代表的なプロトコルである。エが正しい。
アは DNS,イは VoLTE,ウは SAN(Storage Area Network)の説明である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問35(表記を一部改変)
問36
複数のシステムやサービスの間で利用される SAML(Security Assertion Markup Language)はどれか。
ア システムの負荷や動作状況に関する情報を送信するための仕様
イ 脆弱性に関する情報や脅威情報を交換するための仕様
ウ 通信を暗号化し,VPN を実装するための仕様
エ 認証や認可に関する情報を交換するための仕様 正解
正解 エ
解説
SAML(Security Assertion Markup Language)は,認証や認可に関する情報(アサーション)を XML で記述し,異なるシステムやサービスの間で交換するための仕様である。一度の認証で複数のサービスを使えるシングルサインオンの実現に使われる。エが正しい。
アはシステムの監視に使う SNMP などの説明。イは脅威情報を記述する STIX やそれを交換する TAXII など,脅威情報の共有に使う仕様の説明。ウは IPsec など,VPN を実現する暗号化通信の仕様の説明である。
SAML によるシングルサインオンの流れ
利用者がサービス(SP)にアクセスすると,SP は認証を IdP に任せて利用者を IdP へ転送する。IdP が利用者を認証し,署名付きのアサーションを発行する。利用者のブラウザがアサーションを SP に渡し,SP は署名を検証して利用を許可する。SP はパスワードを扱わない。
利用者
ブラウザ
SP
サービス
IdP
認証する側
① サービスにアクセス
② IdP へ転送
認証を依頼
③ 利用者を認証
④ アサーション(IdP の署名付き)
アサーションを渡す
⑤ 署名を検証して利用を許可
SP はパスワードを受け取らず,IdP が署名したアサーションを確かめるだけ
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問36(表記を一部改変)
問37
サイバーキルチェーンの偵察段階に関する記述として,適切なものはどれか。
ア 攻撃対象企業の公開 Web サイトの脆弱性を悪用してネットワークに侵入を試みる。
イ 攻撃対象企業の社員に標的型攻撃メールを送って PC をマルウェアに感染させ,PC 内の個人情報を入手する。
ウ 攻撃対象企業の社員の SNS 上の経歴,肩書などを足がかりに,関連する組織や人物の情報を洗い出す。 正解
エ サイバーキルチェーンの2番目の段階をいい,攻撃対象に特化した PDF やドキュメントファイルにマルウェアを仕込む。
正解 ウ
解説
サイバーキルチェーンは,標的型攻撃を,偵察,武器化,デリバリ,エクスプロイト,インストール,C&C(コマンドとコントロール),目的の実行の七つの段階に分けて捉えるモデルである。偵察は,攻撃の前に標的の情報を集める段階で,社員の SNS 上の経歴や肩書から関連する組織や人物を洗い出すのがこれに当たる。ウが正しい。
アは,公開 Web サイトの脆弱性を悪用して侵入を試みるので,エクスプロイトの段階である。イは,標的型攻撃メールを送って感染させ,個人情報を入手するので,デリバリから目的の実行までにわたる行為である。エの“2番目の段階”は武器化で,攻撃対象に特化した文書ファイルにマルウェアを仕込む段階である。
サイバーキルチェーン
標的型攻撃の流れを,攻撃者の側から,偵察,武器化,配送,攻撃(エクスプロイト),インストール,遠隔操作(C&C),目的の実行の7段階に分けたモデル。どの段階で断ち切れば被害を防げるかを考えるのに使う。
偵察
1
武器化
2
配送
3
攻撃
4
インストール
5
遠隔操作
6
目的の実行
7
例:配送でメールを止める,遠隔操作で C&C 通信を止める
攻撃者の視点で段階に分け,守りどころを決める
7段階のどこかで鎖を断ち切る
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問37(表記を一部改変)
問38
チャレンジレスポンス認証方式に該当するものはどれか。
ア 固定パスワードを,TLS による暗号通信を使い,クライアントからサーバに送信して,サーバで検証する。
イ 端末のシリアル番号を,クライアントで秘密鍵を使って暗号化し,サーバに送信して,サーバで検証する。
ウ トークンという機器が自動的に表示する,認証のたびに異なる数字列をパスワードとしてサーバに送信して,サーバで検証する。
エ 利用者が入力したパスワードと,サーバから受け取ったランダムなデータとをクライアントで演算し,その結果をサーバに送信して,サーバで検証する。 正解
正解 エ
解説
チャレンジレスポンス認証では,サーバが毎回異なるランダムなデータ(チャレンジ)をクライアントに送り,クライアントはチャレンジと利用者が入力したパスワードからハッシュ関数などで計算した値(レスポンス)を返す。サーバも登録されたパスワードで同じ計算をして結果を照合する。パスワードそのものはネットワークに流れず,レスポンスも毎回変わるので,盗聴や再送攻撃に強い。エが該当する。
アは,TLS で通信路を暗号化して固定パスワードを送るだけで,チャレンジを使っていない。イは,端末のシリアル番号を暗号化して送るもので,毎回同じ値になる。ウは,トークンが表示する毎回異なる数字列を使うワンタイムパスワード方式で,サーバからのチャレンジを受け取って計算する方式とは異なる。
チャレンジレスポンス認証
サーバは毎回違うランダムな値(チャレンジ)を送り,クライアントはチャレンジとパスワードからハッシュ値(レスポンス)を計算して返す。サーバも同じ計算をして一致すれば認証する。パスワードそのものはネットワークに流れず,チャレンジが毎回違うので,盗聴したレスポンスを使い回しても通らない。
クライアント
サーバ
① チャレンジ(毎回違う乱数)
② レスポンス=hash(チャレンジ+パスワード)
③ サーバも同じ計算をして一致すれば認証
パスワードそのものは流れない
パスワードは流れない。チャレンジが毎回違うので,盗んだ値は使い回せない
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問38(表記を一部改変)
問39
メッセージの送受信における署名鍵の使用に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 送信者が送信者の署名鍵を使ってメッセージに対する署名を作成し,メッセージに付加することによって,受信者が送信者による署名であることを確認できるようになる。 正解
イ 送信者が送信者の署名鍵を使ってメッセージを暗号化することによって,受信者が受信者の署名鍵を使って,暗号文を元のメッセージに戻すことができるようになる。
ウ 送信者が送信者の署名鍵を使ってメッセージを暗号化することによって,メッセージの内容が関係者以外に分からないようになる。
エ 送信者がメッセージに固定文字列を付加し,更に送信者の署名鍵を使って暗号化することによって,受信者がメッセージの改ざん部位を特定できるようになる。
正解 ア
解説
署名鍵は署名する本人だけがもつ秘密の鍵で,これでメッセージから署名を作り,メッセージに添えて送る。受信者は対応する検証鍵(公開鍵)で署名を確かめることで,送信者本人が署名したこと,途中で改ざんされていないことを確認できる。アが正しい。
イとウは署名鍵を守秘のための暗号化に使うとしている点が誤り。内容を秘密にする暗号化は受信者の公開鍵で行い,受信者だけが自分の秘密鍵で復号する。エはディジタル署名で改ざんの有無は検知できるが,どこが改ざんされたかまでは特定できない。
ディジタル署名の作り方と確かめ方
送信者は文書のハッシュ値を求め,自分の秘密鍵で変換して署名を作り,文書に付けて送る。受信者は署名を送信者の公開鍵で戻し,受け取った文書から自分で求めたハッシュ値と比べる。一致すれば,文書は書き換えられておらず,送信者の秘密鍵で作られたと分かる。暗号化とは鍵の使い方が逆になる。
送信者
受信者
文書
ハッシュ関数
ハッシュ値
送信者の秘密鍵
署名
文書
ハッシュ
ハッシュ値
=?
ハッシュ値
署名
送信者の公開鍵
一致 → 書き換えられていない・送信者が作った(否認防止)
署名:送信者の秘密鍵で作り,送信者の公開鍵で確かめる
暗号化:受信者の公開鍵で暗号化し,受信者の秘密鍵で戻す
署名は送信者の秘密鍵で作り,送信者の公開鍵で確かめる(暗号化と逆)
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問39(表記を一部改変)
問40
Web ブラウザの cookie に関する設定と,それによって期待される効果の記述のうち,最も適切なものはどれか。
ア サードパーティ cookie をブロックする設定によって,当該 Web ブラウザが閲覧した Web サイトのコンテンツのキャッシュが保持されなくなり,閲覧したコンテンツが当該 Web ブラウザのほかの利用者に知られないようになる。
イ サードパーティ cookie をブロックする設定によって,当該 Web ブラウザが複数の Web サイトを閲覧したときにトラッキングされないようになる。 正解
ウ ファーストパーティ cookie を承諾する設定によって,当該 Web ブラウザが Web サイトの改ざんを cookie のハッシュ値を用いて検知できるようになる。
エ ファーストパーティ cookie を承諾する設定によって,当該 Web ブラウザがデジタル証明書の失効情報を入手でき,閲覧中の Web サイトのデジタル証明書の有効性を確認できるようになる。
正解 イ
解説
サードパーティ cookie は,閲覧中のサイトとは別のドメイン(広告事業者など)が設定する cookie で,複数のサイトをまたいで同じ利用者を識別するトラッキングに使われる。これをブロックすると,複数の Web サイトを閲覧したときのトラッキングを防ぎやすくなる。イが最も適切である。
アは誤り。cookie をブロックしても,Web ブラウザがキャッシュするコンテンツは変わらない。ウは誤り。cookie のハッシュ値で Web サイトの改ざんを検知する仕組みはない。エは誤り。デジタル証明書の失効情報は CRL や OCSP で入手するもので,ファーストパーティ cookie の承諾とは関係がない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問40(表記を一部改変)
問41
クライアント証明書で利用者を認証するリバースプロキシサーバを用いて,複数の Web サーバにシングルサインオンを行うシステムがある。このシステムに関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア クライアント証明書を利用者の PC に送信するのは,Web サーバではなく,リバースプロキシサーバである。
イ クライアント証明書を利用者の PC に送信するのは,リバースプロキシサーバではなく,Web サーバである。
ウ 利用者 ID などの情報を Web サーバに送信するのは,リバースプロキシサーバではなく,利用者の PC である。
エ 利用者 ID などの情報を Web サーバに送信するのは,利用者の PC ではなく,リバースプロキシサーバである。 正解
正解 エ
解説
この方式では,クライアント証明書はあらかじめ利用者の PC に導入しておき,認証のときに PC からリバースプロキシサーバへ提示する。リバースプロキシサーバは利用者を認証したうえで,利用者 ID などの情報を HTTP ヘッダなどに載せて背後の Web サーバへ渡すので,各 Web サーバは改めて認証しなくてよい。これがシングルサインオンになる。エが正しい。
アとイはクライアント証明書をサーバから PC へ送信するとしているが,向きが逆である。ウは利用者の PC が Web サーバへ直接情報を送るとしているが,この構成では PC はリバースプロキシサーバとしか通信せず,Web サーバとは直接やり取りしない。
シングルサインオンの3つの方式
リバースプロキシ方式は,利用者と Web サーバの間に置いたリバースプロキシで認証をまとめる(全ての通信が集まる)。エージェント方式は,各 Web サーバに入れたエージェントが認証サーバの発行したチケットを確かめる。SAML は,IdP が発行したアサーションを別の組織の SP が検証するので,ドメインをまたいで使える。
リバースプロキシ方式
利用者
リバースプロキシ
ここで認証
Web サーバ 1
Web サーバ 2
全ての通信がプロキシを通る。Web サーバの改修が少ない
エージェント方式
利用者
Web サーバ 1(エージェント)
Web サーバ 2(エージェント)
認証サーバ
チケット発行
各サーバのエージェントがチケットを確かめる。通信は集中しない
SAML(フェデレーション)
利用者
IdP(組織 X)
SP(組織 Y)
アサーション
IdP の署名付きアサーションで,別の組織(ドメイン)をまたいで使える
どこで認証の結果を確かめるかが違う
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問41(表記を一部改変)
問42
パスワードクラック手法の一種である,レインボー攻撃に該当するものはどれか。
ア 何らかの方法で事前に利用者 ID と平文のパスワードのリストを入手しておき,複数のシステム間で使い回されている利用者 ID とパスワードの組みを狙って,ログインを試行する。
イ パスワードに成り得る文字列の全てを用いて,総当たりでログインを試行する。
ウ 平文のパスワードとハッシュ値をチェーンによって管理するテーブルを準備しておき,それを用いて,不正に入手したハッシュ値からパスワードを解読する。 正解
エ 利用者の誕生日や電話番号などの個人情報を言葉巧みに聞き出して,パスワードを類推する。
正解 ウ
解説
レインボー攻撃(レインボーテーブル攻撃)は,平文のパスワードとハッシュ値の対応をチェーン状にまとめて圧縮したテーブル(レインボーテーブル)をあらかじめ作っておき,不正に入手したハッシュ値から元のパスワードを効率よく割り出す攻撃である。ウが該当する。ソルトを付けてハッシュ化すると,事前に作ったテーブルが使えなくなり対策になる。
アは他のサービスから流出した ID とパスワードの組みを使い回しに期待して試すパスワードリスト攻撃,イは全ての文字列を試す総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃),エは人をだまして情報を聞き出すソーシャルエンジニアリングである。
レインボーテーブル攻撃と Pass the Hash 攻撃
レインボーテーブル攻撃は,パスワードとハッシュ値の対応を前もって表にしておき,盗んだハッシュ値から元のパスワードを素早く割り出す(ソルトで防げる)。Pass the Hash 攻撃は,ハッシュ値で認証が成り立つ仕組み(NTLM など)を悪用し,盗んだハッシュ値を解読しないまま認証に使ってログインする。
レインボーテーブル
盗んだハッシュ値
事前に作った表で引く
元のパスワード
Pass the Hash
盗んだハッシュ値
解読しない
そのまま認証に使う
対策:ソルト
NTLM 認証などを悪用
表で元に戻すのがレインボーテーブル,戻さずそのまま使うのが Pass the Hash
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問42(表記を一部改変)
問43
JIS Q 27000:2019(情報セキュリティマネジメントシステム-用語)における“リスクレベル”の定義はどれか。
ア 脅威によって付け込まれる可能性のある,資産又は管理策の弱点
イ 結果とその起こりやすさの組合せとして表現される,リスクの大きさ 正解
ウ 対応すべきリスクに付与する優先順位
エ リスクの重大性を評価するために目安とする条件
正解 イ
解説
JIS Q 27000:2019 では,リスクレベルを“結果とその起こりやすさの組合せとして表現される,リスクの大きさ”と定義している。イが正しい。
アは,“脅威によって付け込まれる可能性のある,資産又は管理策の弱点”で,脆弱性の定義。ウの“対応すべきリスクに付与する優先順位”は,リスクの優先順位付けの説明で,リスクレベルの定義ではない。エは,“リスクの重大性を評価するために目安とする条件”で,リスク基準の定義である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問43(表記を一部改変)
問44
内部ネットワークの PC からインターネット上の Web サイトを参照するときに,DMZ に設置した VDI(Virtual Desktop Infrastructure)サーバ上の Web ブラウザを利用すると,未知のマルウェアが PC にダウンロードされるのを防ぐというセキュリティ上の効果が期待できる。この効果を生み出す VDI サーバの動作の特徴はどれか。
ア Web サイトからの受信データを受信処理した後,IPsec でカプセル化し,PC に送信する。
イ Web サイトからの受信データを受信処理した後,実行ファイルを削除し,その他のデータを PC に送信する。
ウ Web サイトからの受信データを受信処理した後,生成したデスクトップ画面の画像データだけを PC に送信する。 正解
エ Web サイトからの受信データを受信処理した後,不正なコード列が検知されない場合だけ PC に送信する。
正解 ウ
解説
VDI サーバ上の Web ブラウザで Web サイトを参照すると,Web サイトからのデータは VDI サーバで処理され,PC にはその結果のデスクトップ画面の画像データだけが送られる。Web サイトからのファイルやプログラムそのものは PC に届かないので,未知のマルウェアであっても PC に感染しない。ウが正しい。
アの IPsec によるカプセル化は通信路を保護するだけで,中身のマルウェアは防げない。イの実行ファイルの削除やエの不正なコード列の検知は,内容を検査して問題がなければ通す方式なので,パターンの分からない未知のマルウェアには効きにくい。
VDI による Web 分離
社内の PC からは直接インターネットの Web を見ず,仮想デスクトップ(VDI)サーバ上のブラウザで閲覧する。PC には画面の情報だけが届き,Web から落としたファイルや実行されたマルウェアは VDI 側にとどまるので,社内の PC や社内ネットワークに広がりにくい。
社内 PC
VDI サーバ
ブラウザが動く
Web
画面だけ
が届く
マルウェアはここに
とどまる
Web の中身は PC に来ない
PC に届くのは画面だけ。危ないものは VDI の中にとどまる
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問44(表記を一部改変)
問45
ファジングに該当するものはどれか。
ア サーバに FIN パケットを送信し,サーバからの応答を観測して,稼働しているサービスを見つけ出す。
イ サーバの OS やアプリケーションソフトウェアが生成したログやコマンド履歴などを解析して,ファイルサーバに保存されているファイルの改ざんを検知する。
ウ ソフトウェアに,問題を引き起こしそうな多様なデータを入力し,挙動を監視して,脆弱性を見つけ出す。 正解
エ ネットワーク上を流れるパケットを収集し,そのプロトコルヘッダやペイロードを解析して,あらかじめ登録された攻撃パターンと一致するものを検出する。
正解 ウ
解説
ファジング(fuzzing)は,極端に長い文字列や想定外の値など,問題を引き起こしそうなデータを大量に入力し,異常終了や想定外の動作が起きないかを監視して脆弱性を洗い出す手法。仕様やソースコードが分からなくても実施できる。ウが正しい。
アはサーバに FIN パケットを送って応答から稼働中のサービスを探る FIN スキャン。イはログを解析するファイル改ざんの検知。エはあらかじめ登録した攻撃パターンと照合するシグネチャ型の IDS/IPS の説明である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問45(表記を一部改変)
問46
モジュールの独立性の尺度であるモジュール結合度は,低いほど独立性が高くなる。次のうち,モジュールの独立性が最も高い結合はどれか。
ア 外部結合
イ 共通結合
ウ スタンプ結合
エ データ結合 正解
正解 エ
解説
モジュール結合度は,モジュール間の依存の強さの尺度で,結合度が低いほどモジュールの独立性が高い。結合度は,低いほうから順に,データ結合,スタンプ結合,制御結合,外部結合,共通結合,内容結合である。データ結合は,必要なデータだけを引数で受け渡す結合で,最も独立性が高い。エが正しい。
アの外部結合は,大域的な単一のデータ項目を共有する結合。イの共通結合は,大域的なデータ領域(共通域)を複数のモジュールが参照する結合。ウのスタンプ結合は,データ構造を受け渡し,受け取る側が使わない項目まで構造に依存する結合で,いずれもデータ結合より結合度が高い。
モジュール結合度とモジュール強度
結合度はモジュールどうしのつながりの強さで,弱いほどよい。弱い順に,データ結合(必要な項目だけを引数で),スタンプ結合(データ構造を引数で),制御結合(制御の情報を渡す),外部結合(単一の大域データ),共通結合(共通域のデータ構造),内容結合(相手の内部を直接参照)。強度はモジュールの中のまとまりで,強いほどよい。機能的強度が最も強く,処理コードで機能を選ぶ論理的強度や,関係のない機能を集めた暗合的強度は弱い。
結合度(弱いほどよい)
データ結合
項目を引数で
スタンプ結合
構造を引数で
制御結合
制御情報を渡す
外部結合
単一の大域データ
共通結合
共通域の構造
内容結合
内部を直接参照
強度(強いほどよい)
機能的強度
1つの機能
情報的強度
同じ情報を扱う
連絡的強度
データを受け渡す
手順的強度
順に実行する
論理的強度
コードで機能を選ぶ
暗合的強度
関係のないものの寄せ集め
上ほど望ましい(時間的強度は手順的と論理的の間)
結合度は弱いほど,強度は強いほどよい
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問46(表記を一部改変)
問47
次の流れ図において,判定条件網羅(分岐網羅)を満たす最少のテストケースの組みはどれか。
ア (1) A=0,B=0 (2) A=1,B=1
イ (1) A=1,B=0 (2) A=1,B=1 正解
ウ (1) A=0,B=0 (2) A=1,B=1 (3) A=1,B=0
エ (1) A=0,B=0 (2) A=0,B=1 (3) A=1,B=0
正解 イ
解説
判定条件網羅(分岐網羅)は,それぞれの判定について,真と偽の両方を1回以上通ればよい。イの (1) A=1,B=0 では1番目の判定「A>0 かつ B=0」が Yes になり,C は 1×1=1 のままなので2番目の判定「A>0 かつ C=1」も Yes になる。(2) A=1,B=1 では B が0でないので1番目は No となり C=2 になり,2番目も C が1でないので No。この2件で両方の判定の Yes と No がそろう。
アは (1)(2) とも A>0 かつ B=0 が成り立たず,1番目の判定が No にしかならない。ウとエは網羅こそ満たすが,テストケースが3件あり最少ではない。
命令網羅・分岐網羅・条件網羅
「A かつ B」なら処理 X を行う流れ図。命令網羅は全ての命令を一度は通すので,A も B も真の1件で足りる。分岐網羅は判定の真と偽を両方通すので,(真,真)と(偽,真)の2件が要る。条件網羅は A と B のそれぞれが真と偽を取ればよいので(真,偽)と(偽,真)でも満たせるが,このとき判定は2回とも偽で,処理 X を一度も通らない。
A かつ B
真
処理 X
偽
命令網羅
(A,B)=(真,真)の1件
分岐網羅
(真,真)(偽,真)の2件
条件網羅
(真,偽)(偽,真)でもよい
条件網羅の例では判定が2回とも偽になり,処理 X を通らない
判定条件/条件網羅は,判定と各条件の真偽を両方そろえる
条件網羅を満たしても,分岐網羅や命令網羅を満たすとは限らない
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問47(表記を一部改変)
問48
問題は発生していないが,プログラムの仕様書と現状のソースコードとの不整合を解消するために,リバースエンジニアリングの手法を使って仕様書を作成し直す。これはソフトウェア保守のどの分類に該当するか。
ア 完全化保守 正解
イ 是正保守
ウ 適応保守
エ 予防保守
正解 ア
解説
JIS X 0161:2008 はソフトウェア保守を是正保守・予防保守・適応保守・完全化保守の四つに分類しており,完全化保守は引渡し後のソフトウェア製品の性能又は保守性を改善するための修正と定義されている。仕様書と実装の食い違いを直して文書を整え直す作業は,以後の変更をしやすくする=保守性の改善に当たるので,アの完全化保守になる。
イの是正保守は引渡し後に発見された問題を訂正する受身の修正,ウの適応保守は変化した環境で使い続けられるようにするための修正,エの予防保守は潜在的な障害が運用障害になる前に発見して是正する修正である。この設問では障害も環境変化も起きていない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問48(表記を一部改変)
問49
アジャイル開発の手法の一つであるスクラムにおいて,決められた期間におけるスクラムチームの生産量を相対的に表現するとき,尺度として用いるものはどれか。
ア スプリント
イ スプリントレトロスペクティブ
ウ バックログ
エ ベロシティ 正解
正解 エ
解説
ベロシティは,スプリントなどの決められた期間に,スクラムチームが完成させた作業量を,ストーリーポイントなどの相対的な単位で表したチームの生産量の尺度である。過去のベロシティから次の期間に取り組める量を見積もれる。エが正しい。
アのスプリントは,開発を区切る固定期間(タイムボックス)である。イのスプリントレトロスペクティブは,スプリントの終わりに行う,チームの進め方の振返りである。ウのバックログは,実施する作業項目の優先順位付きの一覧で,どれも生産量を相対的に表す尺度ではない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問49(表記を一部改変)
問50
ソフトウェア開発に使われる IDE の説明として,適切なものはどれか。
ア エディタ,コンパイラ,リンカ,デバッガなどが一体となったツール 正解
イ 専用のハードウェアインタフェースで CPU の情報を取得する装置
ウ ターゲット CPU を搭載した評価ボードなどの実行環境
エ タスクスケジューリングの仕組みなどを提供するソフトウェア
正解 ア
解説
IDE(Integrated Development Environment,統合開発環境)は,ソースコードを書くエディター,コンパイラ,リンカ,デバッガなど,ソフトウェア開発に必要なツールを一つの環境にまとめたものである。アが適切である。
イは JTAG などの専用インタフェースでターゲットの CPU の状態を取得・制御する ICE(インサーキットエミュレータ)などのデバッグ用装置。ウはターゲット CPU を搭載してソフトウェアを動かして確かめる評価ボード。エはタスクスケジューリングなどの機能を提供するリアルタイム OS の説明である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問50(表記を一部改変)
問51
ある組織では,プロジェクトのスケジュールとコストの管理にアーンドバリューマネジメントを用いている。期間10日間のプロジェクトの,5日目の終了時点の状況は表のとおりである。この時点でのコスト効率が今後も続くとしたとき,完成時総コスト見積り(EAC)は何万円か。
正解 エ
解説
コスト効率指数 CPI は EV/AC で求めるので,40/60=2/3。この効率が完成まで続くとみると,完成時総コスト見積り EAC=BAC/CPI=100÷(2/3)=150万円になる。エが正しい。
数値で見ると,40万円分の出来高に60万円かかっている=予定の1.5倍の費用がかかっているので,総予算100万円の作業を終えるにも1.5倍の150万円が必要になる,と読める。イの120は EAC=AC+(BAC−EV)=60+60 で求めた値で,残りの作業は予定どおりの効率で進むとみなした場合の見積り。アの110とウの135は,この表の数値からは導けない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問51(表記を一部改変)
問52
プロジェクトのスケジュールを短縮するために,アクティビティに割り当てる資源を増やして,アクティビティの所要期間を短縮する技法はどれか。
ア クラッシング 正解
イ クリティカルチェーン法
ウ ファストトラッキング
エ モンテカルロ法
正解 ア
解説
クラッシングは,アクティビティに要員や設備などの資源を追加して所要期間を短縮する,スケジュール短縮の技法である。費用が増えるのが一般的だが,期間を縮められる。アが正しい。
イのクリティカルチェーン法は,資源の制約を考慮して,バッファを置いてスケジュールを管理する技法。ウのファストトラッキングは,通常は順に行う作業を並行して行って期間を短縮する技法。エのモンテカルロ法は,確率的な見積りのシミュレーションで,スケジュールの達成確率などを求める手法である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問52(表記を一部改変)
問53
ソフトウェア開発プロジェクトにおいて,表の全ての作業を完了させるために必要な期間は最短で何日間か。
正解 ウ
解説
依存関係をたどると,要件定義30日 → 設計20日で累計50日。ここから2本に分かれ,製造25日 → テスト15日の経路は累計90日,利用者マニュアル作成20日の経路は累計70日になる。利用者教育はテストと利用者マニュアル作成の両方の完了が条件なので,遅い方の90日目から始まり10日かかる。合計100日でウが正しい。
並行して進められる作業は足し合わせず,最も長い経路(クリティカルパス)の長さが全体の最短期間になる。アの80は利用者マニュアル作成を通る経路(30+20+20+10)だけを見た値,エの120は全ての作業の所要日数を単純に合計した値である。
作業の表をアローダイアグラムにする
要件定義 30 日 → 設計 20 日で 50 日目。そこから製造 25 日 → テスト 15 日の経路は 90 日目,利用者マニュアル作成 20 日の経路は 70 日目。利用者教育は両方が終わってから始まるので 90 日目から 10 日で,全体は 100 日。
要件 30
設計 20
製造 25
テスト 15
マニュアル 20
教育 10
0 / 0
30 / 30
50 / 50
75 / 75
90 / 90
100 / 100
30+20+25+15+10 = 100 日
並行する作業は足さない。最も長い経路が全体の最短期間
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問53(表記を一部改変)
問54
プロジェクトのコンティンジェンシ計画において決定することとして,適切なものはどれか。
ア あらかじめ定義された,ある条件のときにだけ実行する対応策 正解
イ 活動リストの活動ごとに必要な資源
ウ プロジェクトに適用する品質の要求事項及び規格
エ プロジェクトのステークホルダの情報及びコミュニケーションのニーズ
正解 ア
解説
コンティンジェンシ計画は,リスクが顕在化したときに備え,あらかじめ定義した条件(トリガー)が成立したときにだけ実行する対応策を決めておく計画である。アが適切である。
イの活動ごとに必要な資源は,資源の見積りで決める。ウの品質の要求事項や規格は,品質マネジメント計画で決める。エのステークホルダの情報やコミュニケーションのニーズは,コミュニケーションやステークホルダのマネジメント計画で決める。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問54(表記を一部改変)
問55
あるシステムにおけるデータ復旧の要件が次のとおりであるとき,データのバックアップは最長で何時間ごとに取得する必要があるか。
〔データ復旧の要件〕
RTO(目標復旧時間):3時間 RPO(目標復旧時点):12時間前
正解 ウ
解説
RPO(目標復旧時点)は,障害が起きたときに,どの時点のデータまで復旧させるかの目標である。RPO が 12 時間前なので,障害発生時点から 12 時間より前のバックアップがあればよく,バックアップは最長で 12 時間ごとに取得すればよい。ウが正しい。
RTO(目標復旧時間)は,復旧にかけられる時間で,バックアップの取得間隔を決める要件ではない。アの 3 は RTO の値をそのまま使ったもの。イの 9 は RPO から RTO の 3 時間を引いた値,エの 15 は RPO に RTO を足した値で,どちらも RPO と RTO を混同している。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問55(表記を一部改変)
問56
ITIL 2011 edition では,可用性管理における重要業績評価指標(KPI)の例として,“保守性を表す指標値”の短縮を挙げている。保守性を表す指標に該当するものはどれか。
ア 一定期間内での中断の数
イ 平均故障間隔
ウ 平均サービス・インシデント間隔
エ 平均サービス回復時間 正解
正解 エ
解説
可用性管理では,故障しにくさを表す信頼性と,故障してから復旧するまでの速さを表す保守性を分けて扱う。ITIL 2011 edition が保守性の指標として挙げているのは MTRS(平均サービス回復時間)で,サービスが停止してから復旧するまでの平均時間を指す。エが正しい。
アの一定期間内での中断の数,イの平均故障間隔(MTBF),ウの平均サービス・インシデント間隔(MTBSI)は,いずれもどれだけ故障しにくいかを表す信頼性の指標である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問56(表記を一部改変)
問57
基幹業務システムの構築及び運用において,データ管理者(DA)とデータベース管理者(DBA)を別々に任命した場合の DA の役割として,適切なものはどれか。
ア 業務データ量の増加傾向を把握し,ディスク装置の増設などを計画して実施する。
イ システム開発の設計工程では,主に論理データベース設計を行い,データ項目を管理して標準化する。 正解
ウ システム開発のテスト工程では,主にパフォーマンスチューニングを担当する。
エ システム障害が発生した場合には,データの復旧や整合性のチェックなどを行う。
正解 イ
解説
DA(データ管理者)は,組織全体のデータを資源として捉え,データ項目の標準化や論理データベース設計といった“データそのもの”の管理を担う。
ア・ウ・エはいずれも DBA(データベース管理者)の役割で,容量の管理,性能チューニング,障害時の復旧など,DBMS の運用に関わる業務。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問57(表記を一部改変)
問58
事業継続計画(BCP)について監査を実施した結果,適切な状況と判断されるものはどれか。
ア 従業員の緊急連絡先リストを作成し,最新版に更新している。 正解
イ 重要書類は複製せずに,1か所で集中保管している。
ウ 全ての業務について,優先順位なしに同一水準の BCP を策定している。
エ 平時には BCP を従業員に非公開としている。
正解 ア
解説
事業継続計画(BCP)は,災害などの被害を受けても重要な事業を継続するための計画で,緊急時に連絡が取れるよう,従業員の緊急連絡先リストを作成して最新版に更新しておくのは適切な状況である。アが正しい。
イは,重要書類を1か所で集中保管すると,被災したときに失われるので,複製して別の場所にも保管するのが適切。ウは,全ての業務を同一水準で計画せず,重要な業務に優先順位を付けて策定するのが適切。エは,BCP は平時から従業員に周知し,教育や訓練を行うのが適切である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問58(表記を一部改変)
問59
監査調書に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 監査調書には,監査対象部門以外においても役立つ情報があるので,全て企業内で公開すべきである。
イ 監査調書の役割として,監査実施内容の客観性を確保し,監査の結論を支える合理的な根拠とすることなどが挙げられる。 正解
ウ 監査調書は,通常,電子媒体で保管されるが,機密保持を徹底するためバックアップは作成すべきではない。
エ 監査調書は監査の過程で入手した客観的な事実の記録なので,監査担当者の所見は記述しない。
正解 イ
解説
監査調書は,システム監査人が監査の過程で実施した手続や入手した証拠,その評価などを記録したものである。監査の実施内容の客観性を確保し,監査の結論を支える合理的な根拠とする役割がある。イが適切である。
アは,監査調書には機密性の高い情報が含まれるので,全社に公開せず,閲覧を制限して管理する。ウは,監査調書も滅失に備えてバックアップを作成して保管する。エは,監査調書には,事実の記録だけでなく,その事実に基づく監査人の所見も記述する。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問59(表記を一部改変)
問60
監査証拠の入手と評価に関する記述のうち,システム監査基準(平成30年)に照らして,適切でないもの はどれか。
ア アジャイル手法を用いたシステム開発プロジェクトにおいては,管理用ドキュメントとしての体裁が整っているものだけが監査証拠として利用できる。 正解
イ 外部委託業務実施拠点に対する監査において,システム監査人が委託先から入手した第三者の保証報告書に依拠できると判断すれば,現地調査を省略できる。
ウ 十分かつ適切な監査証拠を入手するための本調査の前に,監査対象の実態を把握するための予備調査を実施する。
エ 一つの監査目的に対して,通常は,複数の監査手続を組み合わせて監査を実施する。
正解 ア
解説
システム監査基準(平成30年)の基準8は,監査手続の適用に当たり,十分かつ適切な監査証拠を入手し評価することを求めている。その解釈指針では,アジャイル型開発のように管理用ドキュメントとしての体裁が整っていない記録であっても監査証拠として利用できるとしており,監査対応のためだけに文書を作らせて負荷をかけないよう求めている。体裁が整っているものだけに限るとするアが,基準に照らして適切でない。
イは,委託先から入手した第三者の保証報告書に依拠できると判断すれば現地調査に代えられるという考え方で,基準に沿う。ウの予備調査は,本調査の前に監査対象の実態を把握する手続として基準に定められている。エも,一つの監査目的に対して複数の監査手続を組み合わせるという基準の考え方どおりである。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問60(表記を一部改変)
問61
システム管理基準(平成30年)によれば,IT システムの運用・利用におけるログ管理に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 取得したログは,不正なアクセスから保護し,内容が改ざんされないように保管する。 正解
イ 通常の運用範囲を超えたアクセスや違反行為に関するログを除外し,運用の作業ログ,利用部門の活動ログを記録し,保管する。
ウ 特権的アクセスのログは,あまり重要ではないので,分析対象から除外する。
エ 保管したログは,情報セキュリティインシデントが発生した場合にだけ分析し,分析結果に応じて必要な対策を講じる。
正解 ア
解説
ログは,不正アクセスや操作の記録であり,情報セキュリティインシデントの検知や原因の調査の根拠になる。そのため,取得したログは,不正なアクセスから保護し,内容が改ざんされないように保管する。アが適切である。
イは,通常の運用範囲を超えたアクセスや違反行為のログこそ,記録して保管すべきものである。ウは,特権的アクセスは影響が大きいので,ログを分析の対象にすべきである。エは,保管したログは,インシデントが発生した場合に限らず,平時から分析して必要な対策を講じるべきである。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問61(表記を一部改変)
問62
SOA の説明はどれか。
ア 会計,人事,製造,購買,在庫管理,販売などの企業の業務プロセスを一元管理することによって,業務の効率化や経営資源の全体最適を図る手法
イ 企業の業務プロセス,システム化要求などのニーズと,ソフトウェアパッケージの機能性がどれだけ適合し,どれだけかい離しているかを分析する手法
ウ 業務プロセスの問題点を洗い出して,目標設定,実行,チェック,修正行動のマネジメントサイクルを適用し,継続的な改善を図る手法
エ 利用者の視点から業務システムの機能を幾つかの独立した部品に分けることによって,業務プロセスとの対応付けや他ソフトウェアとの連携を容易にする手法 正解
正解 エ
解説
SOA(Service Oriented Architecture,サービス指向アーキテクチャ)は,業務システムの機能を利用者から見た意味のある単位(サービス)に分割し,それらを組み合わせてシステムを構築する考え方。業務プロセスの変更に合わせてサービスを組み替えやすく,他システムとの連携も容易になる。
アは ERP,イはフィット&ギャップ分析,ウは BPM(ビジネスプロセスマネジメント)の説明。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問62(表記を一部改変)
問63
BPO の説明はどれか。
ア 災害や事故で被害を受けても,重要事業を中断させない,又は可能な限り中断期間を短くする仕組みを構築すること
イ 社内業務のうちコアビジネスでない事業に関わる業務の一部又は全部を,外部の専門的な企業に委託すること 正解
ウ 製品の基準生産計画,部品表及び在庫情報を基に,資材の所要量と必要な時期を求め,これを基準に資材の手配,納入の管理を支援する生産管理手法のこと
エ プロジェクトを,戦略との適合性や費用対効果,リスクといった観点から評価を行い,情報化投資のバランスを管理し,最適化を図ること
正解 イ
解説
BPO(Business Process Outsourcing)は,自社の中核ではない業務プロセスを,その分野を専門とする外部企業にまとめて委託すること。人事・経理・コールセンターなどが対象になりやすい。イが正しい。
アは事業継続計画(BCP)や事業継続管理(BCM)の説明。ウは MRP(資材所要量計画)の説明。エはプロジェクトポートフォリオマネジメントの説明である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問63(表記を一部改変)
問64
IT 投資効果の評価方法において,キャッシュフローベースで初年度の投資によるキャッシュアウトを何年後に回収できるかという指標はどれか。
ア IRR(Internal Rate of Return)
イ NPV(Net Present Value)
ウ PBP(Pay Back Period) 正解
エ ROI(Return On Investment)
正解 ウ
解説
PBP(Pay Back Period,回収期間法)は,投資によって出ていったキャッシュを,その後のキャッシュインで何年後に回収できるかを見る指標。金額ではなく期間で評価する点が特徴で,ウが正しい。
アの IRR は正味現在価値がゼロになる割引率を求めるもの。イの NPV は将来のキャッシュフローを現在価値に割り引いて投資額を差し引いた金額。エの ROI は投資額に対する利益の割合で,いずれも回収までの期間を表す指標ではない。
回収期間(PBP)を累計の折れ線で比べる
投資額 500 に対して,キャッシュインの累計が 500 を越える年を比べる。d は 300,500 で2年目ちょうどに回収し,最も早い。b は3年目,a と c は4年目に回収する。a は合計が最も大きいが,前半が小さいので回収は遅い。PBP は回収後のキャッシュインを評価に含めない。
年
累計
投資 500
a
b
c
d
1
2
3
4
5
d:2年で回収
累計の線が投資額の線を越える年。早いほど良い
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問64(表記を一部改変)
問65
非機能要件の使用性に該当するものはどれか。
ア 4時間以内のトレーニングを受けることで,新しい画面を操作できるようになること 正解
イ 業務量がピークの日であっても,8時間以内で夜間バッチ処理を完了できること
ウ 現行のシステムから新システムに72時間以内で移行できること
エ 地震などの大規模災害時であっても,144時間以内にシステムを復旧できること
正解 ア
解説
使用性は,明示された利用者が,明示された利用状況の下で,有効性,効率性及び満足性をもって製品やシステムを利用できる度合いを表す品質特性であり,JIS X 25010 では適切度認識性,習得性,運用操作性などの副特性から成る。一定時間のトレーニングを受ければ新しい画面を操作できるようになるという要件は,このうちの習得性に当たるので,アが該当する。
イの夜間バッチ処理を8時間以内に終える要件は性能・効率性。ウの72時間以内の移行は移行性。エの大規模災害時に144時間以内に復旧する要件は可用性(事業継続性)に関する非機能要件である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問65(表記を一部改変)
問66
UML の図のうち,業務要件定義において,業務フローを記述する際に使用する,処理の分岐や並行処理,処理の同期などを表現できる図はどれか。
ア アクティビティ図 正解
イ クラス図
ウ 状態マシン図
エ ユースケース図
正解 ア
解説
アクティビティ図は,処理の流れを開始から終了まで順に表す UML の図で,条件による分岐(デシジョンノード),並行処理への分割と同期(フォーク・ジョイン),担当者ごとのレーン分け(パーティション)を書ける。業務フローの記述に向くのでアが正しい。
イのクラス図はクラスと関連による静的な構造,ウの状態マシン図は一つのオブジェクトが取る状態とその遷移,エのユースケース図は利用者(アクタ)とシステムが提供する機能の関係を表す図で,いずれも処理の流れそのものは表現しない。
UML のおもな図の使い分け
シーケンス図はオブジェクト間のメッセージを時間の順に,コミュニケーション図はオブジェクトのつながりに注目して相互作用を表す。ユースケース図はアクタとシステムの機能の関係(システムの範囲),アクティビティ図は処理の流れ(分岐・並行・同期),状態マシン図は1つのオブジェクトの状態の移り変わり,クラス図は静的な構造,オブジェクト図はある時点のインスタンスのつながりを表す。
図
表すもの
シーケンス図
メッセージを時間の順に
コミュニケーション図
オブジェクトのつながりと相互作用
ユースケース図
アクタと機能,システムの範囲
アクティビティ図
処理の流れ(分岐・並行・同期)
状態マシン図
1つのオブジェクトの状態の遷移
クラス図
クラスと関連(静的な構造)
オブジェクト図
ある時点のインスタンスとリンク
時間の順はシーケンス図,範囲はユースケース図,業務の流れはアクティビティ図
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問66(表記を一部改変)
問67
PPM において,投資用の資金源として位置付けられる事業はどれか。
ア 市場成長率が高く,相対的市場占有率が高い事業
イ 市場成長率が高く,相対的市場占有率が低い事業
ウ 市場成長率が低く,相対的市場占有率が高い事業 正解
エ 市場成長率が低く,相対的市場占有率が低い事業
正解 ウ
解説
PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)では,市場成長率と相対的市場占有率の2軸で事業を四つに分ける。市場成長率が低く相対的市場占有率が高い「金のなる木」は,追加投資が少なくて済むうえ大きな資金を生むので,他の事業への投資用の資金源として位置付けられる。ウが正しい。
アは「花形」で,資金は生むが成長に合わせた投資も必要になる。イは「問題児」で,資金を投入して花形に育てるか撤退するかを判断する対象。エは「負け犬」で,撤退を検討する対象である。
PPM の4つの区分
縦軸に市場成長率,横軸に相対的市場シェア(左が高い)をとる。成長率もシェアも高い花形,成長率が高くシェアが低い問題児,成長率が低くシェアが高い金のなる木,どちらも低い負け犬に分ける。金のなる木が生んだ資金を,花形や問題児に回す。
花形
成長に合わせた投資も要る
問題児
シェアを取るには投資が要る
金のなる木
投資が少なく資金を生む
負け犬
撤退を考える
高
低
成長率
市場
高
低
相対的市場シェア
金のなる木の資金を,花形と問題児へ回す
金のなる木が生む資金を,花形と問題児に回す
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問67(表記を一部改変)
問68
アンゾフの成長マトリクスを説明したものはどれか。
ア 外部環境と内部環境の観点から,強み,弱み,機会,脅威という四つの要因について情報を整理し,企業を取り巻く環境を分析する手法である。
イ 企業のビジョンと戦略を実現するために,財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長という四つの視点から事業活動を検討し,アクションプランまで具体化していくマネジメント手法である。
ウ 事業戦略を,市場浸透,市場拡大,製品開発,多角化という四つのタイプに分類し,事業の方向性を検討する際に用いる手法である。 正解
エ 製品ライフサイクルを,導入期,成長期,成熟期,衰退期という四つの段階に分類し,企業にとって最適な戦略を立案する手法である。
正解 ウ
解説
アンゾフの成長マトリクスは,製品(既存・新規)と市場(既存・新規)の二つの軸の組合せで,企業の成長戦略を四つに分ける枠組みである。既存製品を既存市場で深耕する市場浸透,既存製品を新しい市場に広げる市場拡大(市場開拓),既存市場に新製品を投入する製品開発,新製品を新市場に出す多角化からなり,この四つに分類して事業の方向性を検討する。ウが正しい。
アは,強み・弱み・機会・脅威の四つの要因で環境を整理する SWOT 分析である。イは,財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長の四つの視点から戦略を具体化するバランススコアカード(BSC)である。エは,製品ライフサイクルの段階に応じて戦略を考える手法の説明である。
アンゾフの成長マトリクス
製品(既存・新規)と市場(既存・新規)の組合せで成長の戦略を4つに分ける。既存の製品を既存の市場でもっと売るのが市場浸透,既存の製品を新しい市場に売るのが市場開拓(新市場開拓),新しい製品を既存の市場に出すのが製品開発(新製品開発),新しい製品で新しい市場に出るのが多角化。
製品
既存
新規
市場
既存
新規
市場浸透
今の製品を今の市場で
製品開発
新しい製品を今の市場に
市場開拓
今の製品を新しい市場に
多角化
新しい製品で新しい市場へ
製品と市場のどちらを新しくするか
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問68(表記を一部改変)
問69
バイラルマーケティングの説明はどれか。
ア 顧客の好みや欲求の多様化に対応するために,画一的なマーケティングを行うのではなく,顧客一人ひとりの興味関心に合わせてマーケティングを行う手法
イ 市場全体をセグメント化せずに一つとして捉え,一つの製品を全ての購買者に対し,画一的なマーケティングを行う手法
ウ 実店舗での商品販売,EC サイトなどのバーチャル店舗販売など複数のチャネルを連携させ,顧客がチャネルを意識せず購入できる利便性を実現する手法
エ 人から人へ,プラスの評価が口コミで爆発的に広まりやすいインターネットの特長を生かす手法 正解
正解 エ
解説
バイラルマーケティングは,商品やサービスの評判が,口コミや SNS によって人から人へウイルスが広がるように伝わっていくことを,積極的に利用するマーケティング手法である。エが正しい。
アは,顧客一人ひとりの興味関心に合わせるワントゥワンマーケティング。イは,市場を分けずに一つの製品を全ての購買者に提供するマスマーケティング。ウは,実店舗と EC サイトなど複数のチャネルを連携させるオムニチャネルの説明である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問69(表記を一部改変)
問70
半導体産業において,ファブレス企業と比較したファウンドリ企業のビジネスモデルの特徴として,適切なものはどれか。
ア 工場での生産をアウトソーシングして,生産設備への投資を抑える。
イ 自社製品の設計,マーケティングに注力し,新市場を開拓する。
ウ 自社製品の販売に注力し,売上げを拡大する。
エ 複数の企業から生産だけを専門に請け負い,多くの製品を低コストで生産する。 正解
正解 エ
解説
ファウンドリ企業は自社ブランドの製品をもたず,他社から設計データを受け取って半導体の製造だけを専門に請け負う。多くの企業の注文をまとめて自社の製造設備を高い稼働率で回すことで,低コストでの生産を成り立たせている。エが正しい。
アとイはファブレス企業の特徴で,工場をもたず設計やマーケティングに注力し,生産は外部に委託する。ウの自社製品の販売への注力は,自社製品をもたないファウンドリ企業には当てはまらない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問70(表記を一部改変)
問71
XBRL で主要な取扱いの対象とされている情報はどれか。
ア 医療機関のカルテ情報
イ 企業の顧客情報
ウ 企業の財務情報 正解
エ 自治体の住民情報
正解 ウ
解説
XBRL(eXtensible Business Reporting Language)は,財務諸表などの企業の財務情報を記述するための XML ベースの言語。項目に意味付けをして記述するので,開示された財務情報をそのまま機械処理して比較・分析できる。日本でも有価証券報告書などの電子開示に使われている。ウが正しい。
アの医療機関のカルテ情報,イの企業の顧客情報,エの自治体の住民情報は,いずれも XBRL が対象とする情報ではない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問71(表記を一部改変)
問72
“かんばん方式”を説明したものはどれか。
ア 各作業の効率を向上させるために,仕様が統一された部品,半製品を調達する。
イ 効率よく部品調達を行うために,関連会社から部品を調達する。
ウ 中間在庫を極力減らすために,生産ラインにおいて,後工程が必要とする部品を自工程で生産できるように,必要な部品だけを前工程から調達する。 正解
エ より品質が高い部品を調達するために,部品の納入指定業者を複数定め,競争入札で部品を調達する。
正解 ウ
解説
かんばん方式は,ジャストインタイム生産の一つで,後工程が必要な部品を,必要な量だけ前工程から引き取る方式である。かんばんという作業指示票を使い,中間在庫を極力減らす。ウが正しい。
アは,部品や半製品の仕様を統一する標準化の説明。イは,関連会社から部品を調達する系列取引に近い内容。エは,納入指定業者を複数定めて競争入札で調達する購買の方法で,いずれも後工程から前工程へ必要な分だけを引き取るかんばん方式の特徴ではない。
かんばん方式(後工程引取り)
後工程が,使った分だけの部品を前工程へ引き取りに行き,その指示(かんばん)を受けた前工程は,引き取られた分だけを作って補充する。必要なものを必要なときに必要な量だけ作る JIT の考え方で,作り過ぎの在庫を減らす。
前工程
後工程
出荷
部品
かんばん
かんばん
使った分だけ引き取り,引き取られた分だけ作る
物は前から後へ,かんばん(指示)は後から前へ
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問72(表記を一部改変)
問73
製造業の A 社では,NC 工作機械を用いて,四つの仕事 a~d を行っている。各仕事間の段取り時間は表のとおりである。合計の段取り時間が最小になるように仕事を行った場合の合計段取り時間は何時間か。ここで,仕事はどの順序で行ってもよく,a~d を一度ずつ行うものとし,FROM から TO への段取り時間で検討する。
正解 ア
解説
各仕事を一度ずつ行う順序のうち,段取り時間の合計が最小になるものを探す。3 回の段取りがあるので,合計の最小は 3(すべて 1 時間)以上である。1 時間の段取りは,a→c,b→a,b→c の三つだけで,三つの仕事をつなぐ b→a→c(1+1=2)までしか作れず,d は他からの段取りが 2 時間以上掛かる。b→a→c→d の合計は 1+1+2=4 時間で,これが最小である。アが正しい。
他の順序,例えば a→c→b→d は 1+2+2=5 時間,a→b→c→d は 2+1+2=5 時間で,4 時間を下回るものはない。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問73(表記を一部改変)
問74
会議におけるファシリテータの役割として,適切なものはどれか。
ア 技術面や法律面など,自らが専門とする特定の領域の議論に対してだけ,助言を行う。
イ 議長となり,経営層の意向に合致した結論を導き出すように議論をコントロールする。
ウ 中立公平な立場から,会議の参加者に発言を促したり,議論の流れを整理したりする。 正解
エ 日程調整,資料準備,議事録作成など,会議運営の事務的作業に特化した支援を行う。
正解 ウ
解説
ファシリテータは,会議などで,中立公平な立場から,参加者の発言を促し,議論の流れを整理して,合意形成を円滑に進める役割である。ウが適切である。
アは,自らが専門とする領域に対して助言を行う専門家(アドバイザ)の役割。イは,議長として結論をコントロールするもので,中立の立場とはいえない。エは,会議運営の事務的作業を担う事務局の役割である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問74(表記を一部改変)
問75
リーダシップ論のうち,PM 理論の特徴はどれか。
ア 優れたリーダシップを発揮する,リーダ個人がもつ性格,知性,外観などの個人的資質の分析に焦点を当てている。
イ リーダシップのスタイルについて,目標達成能力と集団維持能力の二つの次元に焦点を当てている。 正解
ウ リーダシップの有効性は,部下の成熟(自律性)の度合いという状況要因に依存するとしている。
エ リーダシップの有効性は,リーダがもつパーソナリティと,リーダがどれだけ統制力や影響力を行使できるかという状況要因に依存するとしている。
正解 イ
解説
PM 理論は三隅二不二が提唱したリーダシップ論で,リーダの行動を P 機能(Performance=目標達成機能)と M 機能(Maintenance=集団維持機能)の二つの次元でとらえ,両方が高い PM 型を最も望ましいとする。イがこの特徴を述べている。
アはリーダ個人の資質に注目する特性理論(資質論)。ウは部下の成熟度に応じてリーダの取るべき行動が変わるとする SL 理論。エはリーダのパーソナリティと状況の統制しやすさの組合せで有効性が決まるとするフィードラーのコンティンジェンシー理論である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問75(表記を一部改変)
問76
新製品の設定価格とその価格での予測需要との関係を表にした。最大利益が見込める新製品の設定価格はどれか。ここで,いずれの場合にも,次の費用が発生するものとする。
ア 1,000
イ 1,200
ウ 1,400
エ 1,600 正解
正解 エ
解説
利益は,売上高から費用を引いて求める。売上高は,設定価格×予測需要である。費用は,固定費 1,000,000 円と,変動費 600 円×予測需要の合計である。1,000 円のときは 1,000×80,000-(1,000,000+600×80,000)=31,000,000 円。1,200 円は 1,200×70,000-(1,000,000+42,000,000)=41,000,000 円。1,400 円は 1,400×60,000-(1,000,000+36,000,000)=47,000,000 円。1,600 円は 1,600×50,000-(1,000,000+30,000,000)=49,000,000 円。最大利益が見込めるのは 1,600 円のときで,エが正しい。
アの 1,000 円は 3,100 万円,イの 1,200 円は 4,100 万円,ウの 1,400 円は 4,700 万円で,いずれも 1,600 円のときの 4,900 万円を下回る。予測需要は価格が高いほど減るが,1 個当たりの利益(価格-変動費)の増え方が需要の減り方を上回っている。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問76(表記を一部改変)
問77
A 社は,B 社と著作物の権利に関する特段の取決めをせず,A 社の要求仕様に基づいて,販売管理システムのプログラム作成を B 社に委託した。この場合のプログラム著作権の原始的帰属に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア A 社と B 社が話し合って帰属先を決定する。
イ A 社と B 社の共有帰属となる。
ウ A 社に帰属する。
エ B 社に帰属する。 正解
正解 エ
解説
著作権は,原則としてその著作物を実際に創作した者に原始的に帰属する。法人に帰属するのは著作権法第15条の職務著作に当たる場合で,これは法人等の業務に従事する者が職務上作成したときの規定である。今回プログラムを作成したのは受託した B 社なので,特段の取決めがなければ著作権は B 社に帰属する。エが正しい。
アのように後から話し合って決めるのは原始的帰属ではなく,譲渡の取決めの話になる。イの共有帰属となるのは両社が共同で創作し,各人の寄与を分離して利用できない場合。ウのように委託した A 社に帰属させるには,契約で著作権の譲渡を定めておく必要がある。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問77(表記を一部改変)
問78
不正アクセス禁止法で規定されている,“不正アクセス行為を助長する行為の禁止”規定によって規制される行為はどれか。
ア 業務その他正当な理由なく,他人の利用者 ID とパスワードを正規の利用者及びシステム管理者以外の者に提供する。 正解
イ 他人の利用者 ID とパスワードを不正に入手する目的で,フィッシングサイトを開設する。
ウ 不正アクセスの目的で,他人の利用者 ID とパスワードを不正に入手する。
エ 不正アクセスの目的で,不正に入手した他人の利用者 ID とパスワードを PC に保管する。
正解 ア
解説
不正アクセス禁止法の第5条は,“不正アクセス行為を助長する行為の禁止”を定め,業務その他正当な理由による場合を除いて,他人の識別符号(利用者 ID とパスワード)を,そのアクセス管理者と利用権者以外の者に提供することを禁止している。アがこれに当たる。
イは,利用者 ID とパスワードの入力を不正に要求する行為(フィッシング)で,第7条の“識別符号の入力を不正に要求する行為の禁止”で規制される。ウは,不正アクセス行為の用に供する目的で他人の識別符号を取得する行為で,第4条の“他人の識別符号を不正に取得する行為の禁止”で規制される。エは,不正に取得した他人の識別符号を保管する行為で,第6条の“他人の識別符号を不正に保管する行為の禁止”で規制される。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問78(表記を一部改変)
問79
A 社は B 社に対して業務システムの設計,開発を委託し,A 社と B 社は請負契約を結んでいる。作業の実態から,偽装請負とされる事象はどれか。
ア A 社の従業員が,B 社を作業場所として,A 社の責任者の指揮命令に従ってシステムの検証を行っている。
イ A 社の従業員が,B 社を作業場所として,B 社の責任者の指揮命令に従ってシステムの検証を行っている。
ウ B 社の従業員が,A 社を作業場所として,A 社の責任者の指揮命令に従って設計書を作成している。 正解
エ B 社の従業員が,A 社を作業場所として,B 社の責任者の指揮命令に従って設計書を作成している。
正解 ウ
解説
偽装請負は,請負契約の形をとりながら,実態は発注者が請負業者の従業員に直接指揮命令をしている状態をいう。請負では,請負業者が自らの責任者の指揮命令で仕事を完成させるのが原則である。B 社の従業員が A 社を作業場所とし,A 社の責任者の指揮命令に従って設計書を作成しているウは,実態が労働者派遣に当たるので,偽装請負とされる。
アは,A 社の従業員を A 社の責任者が指揮しており,自社の従業員の通常の管理である。イは,A 社の従業員が B 社の責任者の指揮命令に従っており,請負業者である B 社の従業員が発注者である A 社に指揮されるという偽装請負の形ではない。エは,B 社の従業員が B 社の責任者の指揮命令に従っており,作業場所が A 社でも,請負として適切な形である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問79(表記を一部改変)
問80
欧州へ電子部品を輸出するには,RoHS 指令への対応が必要である。この RoHS 指令の目的として,適切なものはどれか。
ア 家電製品から有用な部分や材料をリサイクルし,廃棄物を減量するとともに,資源の有効利用を推進する。
イ 機器が発生する電磁妨害が,無線通信機器及びその他の機器が意図する動作を妨げるレベルを超えないようにする。
ウ 大量破壊兵器の開発及び拡散,通常兵器の過剰備蓄に関わるおそれがある場合など,国際社会の平和と安全を脅かす輸出行為を防止する。
エ 電気電子製品の生産から処分までの全ての段階で,有害物質が環境及び人の健康に及ぼす危険を最小化する。 正解
正解 エ
解説
RoHS 指令(Restriction of Hazardous Substances)は,EU が電気・電子機器に含まれる鉛,水銀,カドミウム,六価クロムなどの特定の有害物質の使用を制限し,人の健康と環境を守ることを目的とする指令である。エが適切である。
アは,使用済みの家電製品の回収とリサイクルを定めた WEEE 指令の目的。イは,機器が出す電磁妨害の上限を定める EMC 指令(電磁両立性)の目的。ウは,大量破壊兵器などに関わる輸出の管理を行う輸出管理の目的である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問80(表記を一部改変)
応用情報技術者試験のほかの年度
科目A(午前)
令和7年度 秋期
令和7年度 春期
令和6年度 秋期
令和6年度 春期
令和5年度 秋期
令和5年度 春期
令和4年度 秋期
令和4年度 春期
令和3年度 秋期
令和3年度 春期
令和2年度 10月
令和元年度 秋期
平成31年度 春期
平成30年度 秋期
平成30年度 春期
平成29年度 秋期
平成29年度 春期
平成28年度 秋期
平成28年度 春期
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平成27年度 春期
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平成26年度 春期
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平成25年度 春期
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