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VPN・IPsec

VPN(Virtual Private Network)は,インターネットのような共用の回線の上に, 暗号化と認証で守った専用の通り道を作る技術です。 代表が IPsec で,試験では「トンネルモードでは何が暗号化されるか」「AH と ESP の違い」が繰り返し問われます。

VPN を作るプロトコルと働く層

プロトコル働く層特徴
IPsecネットワーク層IP パケットそのものを暗号化・認証する。上で動くアプリケーションを選ばない
L2TPデータリンク層レイヤ2のフレームを運ぶトンネルを作る。暗号化の機能はないので IPsec と組み合わせて使う
TLS(SSL-VPN)トランスポート層の上ブラウザなど TLS を使える仕組みがあれば使える

IPsec の2つのプロトコルと2つのモード

IPsec は,次の2つのプロトコルからなります。

AH(認証ヘッダー)暗号化はしない。改ざんされていないこと(完全性)と送信元の認証だけを行う
ESP(暗号ペイロード)暗号化に加えて,完全性と認証も行える

そして,守る範囲の違う2つのモードがあります。

モード守る範囲主な使い方
トンネルモード 元の IP パケットを元の IP ヘッダーごと暗号化し,新しい IP ヘッダーを付けて送る 拠点のゲートウェイ(VPN 装置)どうしをつなぐ。ゲートウェイ間の区間だけが守られる
トランスポートモード 元の IP ヘッダーはそのまま残し,中身(ペイロード)だけを暗号化する 送信ホストから受信ホストまでの全経路を守る

ESP のトンネルモードで暗号化されるのは,元の IP ヘッダーから ESP トレーラまでです。 新しく付けた IP ヘッダーと ESP ヘッダーは,届け先を決めるのに使うので暗号化されません。

試験での問われ方

当サイトが収録している午前の問題のうち,IPsec・VPN・ESP・AH などの語が出てくるのは48問です。 半分あまりが情報処理安全確保支援士の午前Ⅱで,ネットワークスペシャリストの午前Ⅱと午前Ⅰにも出ます。 IPsec そのものを問う問題は23問で,型ごとに数えると次のとおりです。

残りは,SSL-VPN 装置の証明書(2問),VXLAN や NFV など関連する技術と, SSH(4問)・DNSSEC(4問)・WPA2(3問)など,選択肢に IPsec や VPN が出てくる問題です。

出題された過去問(48問)

リンク先の年度ページで,問題と解説を読めます。

午前Ⅰ(高度試験 共通)(7問)
  • 令和7年度 春期 問15VPN で使用されるプロトコルである IPsec,L2TP,TLS の,OSI 基本参照モデルに…
  • 令和6年度 春期 問15PC からサーバに対し,IPv6 を利用した通信を行う場合,ネットワーク層で暗号化を行うときに利…
  • 令和4年度 春期 問14内部ネットワークの PC からインターネット上の Web サイトを参照するときに,DMZ に設置…
  • 令和3年度 秋期 問15OSI 基本参照モデルのネットワーク層で動作し,“認証ヘッダ(AH)”と“暗号ペイロード(ESP…
  • 令和2年度 10月 問12PC からサーバに対し,IPv6 を利用した通信を行う場合,ネットワーク層で暗号化を行うときに利…
  • 平成30年度 春期 問13内部ネットワークの PC からインターネット上の Web サイトを参照するときに DMZ 上に用…
  • 平成28年度 秋期 問15OpenPGP や S/MIME において用いられるハイブリッド暗号方式の特徴はどれか。
情報処理安全確保支援士 午前Ⅱ(27問)
ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ(12問)
システムアーキテクト 午前Ⅱ(1問)
  • 令和7年度 春期 問18通信の暗号化や利用者の認証の機能をもち,遠隔にあるコンピュータに安全にログインするためのプロトコ…
プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ(1問)

関連する用語

TLS(SSL) 共通鍵暗号と公開鍵暗号