‹

SECI モデル(知識創造プロセス)

SECI(セキ)モデルは,組織の中で知識が生まれ,広がっていく流れを表したモデルで,野中郁次郎らが提唱しました。 ナレッジマネジメント(知識管理)の代表的な考え方です。 当サイトが収録しているITストラテジストの午前Ⅱ16回のうち,11回で出ています。

ひとことで

知識には,言葉にしにくい経験やコツの暗黙知と,文章や図・数式で表せる形式知があります。 SECI モデルは,この2つを行き来させる4つの段階を,次の順で回すと組織の知識が増えていくと考えます。 4つの英語の頭文字を並べたのが SECI という名前です。

段階変換何をするか
共同化
(Socialization)
暗黙知 → 暗黙知一緒に働き,見て真似ることで,言葉にしないまま暗黙知を共有する
表出化
(Externalization)
暗黙知 → 形式知暗黙知を言葉や図にして明示する(マニュアル化など)
連結化
(Combination)
形式知 → 形式知形式知どうしを組み合わせて,新しい知識をつくる
内面化
(Internalization)
形式知 → 暗黙知形式知を実践して,自分の身に付いた暗黙知にする

見分け方

選択肢を見るときは,始まりが暗黙知か形式知か,終わりが暗黙知か形式知かを確かめます。 平成30年度秋期の表出化の問題では,4つの選択肢がちょうど4つの段階に1つずつ対応していました。

選択肢(原文)段階
顧客訪問に新入社員を同行させ,対応の方法を目で見て体得させる。共同化
顧客への対応の仕方を,顧客の業種別にマニュアル化する。表出化(正解)
製品操作マニュアルと業務マニュアルから,運用マニュアルを作成する。連結化
マニュアルに記載された方法を実践し,スキルを習得する。内面化

「マニュアル」という語は3つの選択肢に出てきます。マニュアルを作るのか(表出化),マニュアルからマニュアルを作るのか(連結化), マニュアルを実践するのか(内面化)で見分けます。

試験での問われ方

当サイトが収録している午前の問題のうち,SECI モデルを問うのは11問で,すべてITストラテジストの午前Ⅱです。 令和3年度から令和6年度は4年続けて出ました(令和7年度春期は出ていません)。型ごとに数えると次のとおりです。

内面化の問題の誤りの選択肢は,ほかの3つの段階の説明です。 「組織内の個人,小グループが有する暗黙知を形式知として明示化すること」が表出化, 「組織内の個人,小グループで暗黙知の共有化や,新たな暗黙知の創造を行うこと」が共同化, 「明示化した形式知を組み合わせ,それを基に新たな知識を創造すること」が連結化です。

出題された過去問(11問)

リンク先の年度ページで,問題と解説を読めます。

ITストラテジスト 午前Ⅱ(11問)
  • 令和6年度 春期 問13SECI モデルにおいて,新たに創造された知識を組織に広め,新たな暗黙知として習得するプロセスは…
  • 令和5年度 春期 問13SECI モデルにおける,内面化の説明はどれか。
  • 令和4年度 春期 問13新たに創造された知識を組織に広め,新たな暗黙知として習得することを,SECI モデルでは,どれに…
  • 令和3年度 春期 問13SECI モデルにおいて,新たに創造された知識を組織に広め,新たな暗黙知として習得するプロセスは…
  • 平成30年度 秋期 問14知識創造プロセス(SECI モデル)において,表出化に該当するものはどれか。
  • 平成28年度 秋期 問14図は,SECI モデルの知識変換プロセスに基づき,製造現場において,熟練工の技能を若手技能者に伝…
  • 平成27年度 秋期 問14知識創造プロセス(SECI モデル)において,表出化に該当するものはどれか。
  • 平成25年度 秋期 問17SECI モデルにおける,内面化の説明はどれか。
  • 平成23年度 秋期 問16SECI モデルにおける,内面化の説明はどれか。
  • 平成22年度 秋期 問16知識創造プロセス(SECI モデル)において,表出化に該当するものはどれか。
  • 平成21年度 秋期 問18ナレッジマネジメントのプロセスモデルである SECI モデルにおいて,I に入るものはどれか。

関連する用語

バランススコアカードと KPI・KGI・CSF デルファイ法と問題分析の技法