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ブロックチェーンの応用(スマートコントラクト・DAO・CBDC)

シラバスに追加済み・出題あり最終更新日 予想問題へ ↓

ブロックチェーンは,取引の記録をハッシュ値で鎖のようにつないだ台帳を,参加者全員で分散して持つ仕組みです。 特定の管理者がいなくても記録を改ざんしにくいので,暗号資産(仮想通貨)の基盤として広まりました。 今では,契約を自動で実行するスマートコントラクトや,管理者のいない組織 DAO など,お金のやり取り以外にも使われています。

シラバスでの扱い

ブロックチェーンとスマートコントラクトは,応用情報技術者試験シラバス Ver.6.3 の時点で, 「大分類8:経営戦略」の「中分類21:ビジネスインダストリ」の用語例に「ブロックチェーンの活用(トレーサビリティ確保,スマートコントラクトほか)」として載っています。 2023年12月25日に公開された Ver.7.0 では,次の2つが新たに加わりました(Ver.6.3 にはありません)。

当サイトが収録している過去問(令和7年度秋期まで)では,ブロックチェーンの仕組み(3問)とスマートコントラクト(1問),NFT(1問)が出題されています。 DAO と CBDC はまだ出題されていません。この改訂は,ペーパー方式では令和6年度秋期試験から適用されています。

出典:応用情報技術者試験 シラバス Ver.7.0, 同 Ver.6.3(いずれも2026年10月4日に確認)

仕組み:なぜ改ざんしにくいか

ブロックチェーンでは,一定期間の取引をまとめた「ブロック」に,一つ前のブロックのハッシュ値を入れてつないでいきます。 途中のブロックを書き換えるとハッシュ値が変わり,後ろのブロックとのつながりが崩れるので,改ざんがすぐ分かります。 過去問でも「ハッシュ関数を必須の技術として,参加者がデータの改ざんを検出するために利用する。」が正解として3回出ています。

どのブロックを正しいものとして台帳に追加するかは,参加者どうしの合意の手順(コンセンサスアルゴリズム)で決めます。 大量の計算をして最初に条件を満たした者が追加できる方式(プルーフ・オブ・ワーク)では,計算の報酬を目当てに他人の PC の計算資源を盗むクリプトジャッキングが問題になりました(午前Ⅱで3回出題)。

比べて覚える:応用の4つ

応用中身
スマートコントラクト契約の条件と内容をプログラムとして登録しておき,条件を満たすと自動で実行する
DAO(分散型自律組織)特定の経営者や管理者を置かず,規則をスマートコントラクトで定め,参加者の投票などで意思決定する組織
NFT(非代替性トークン)ブロックチェーンで一意性を付けて,代わりの効かないことを担保したデジタルデータ
トレーサビリティ商品の生産から流通までの記録を,改ざんしにくい台帳に残して追跡できるようにする

DAO は,シラバスでは「経営組織」の一つとして扱われています。ピラミッド型の階層型組織や事業部制組織と違い, 中央の管理者がいないことと,規則がプログラムで自動的に実行されることが見分けるポイントです。

CBDC・暗号資産・電子マネー

発行する者法定通貨か
CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)中央銀行法定通貨そのものをデジタルにしたもの
暗号資産特定の発行者がいないものが多い法定通貨ではないが,法定通貨と交換できる
電子マネー民間の事業者法定通貨で前払いした価値を電子的に記録したもの

CBDC は「デジタルの現金」です。名前は似ていますが,ブロックチェーンを使うとは限らず,暗号資産とは別物です。 日本銀行は,2021年4月に CBDC の実証実験(概念実証フェーズ1)を始め,2022年4月からフェーズ2,2023年4月からは民間事業者の技術も取り入れたパイロット実験を行っています。

出典:日本銀行「中央銀行デジタル通貨」(2026年10月4日に確認)

試験での問われ方

当サイトが収録している午前の問題のうち,これらの語が出てくるのは6問です。 ブロックチェーンの仕組み(ハッシュ関数で改ざんを検出する。3問),スマートコントラクトの説明(1問), NFT の説明(1問),資金決済法の暗号資産の説明の誤りの選択肢(1問)です。

これから問われそうなところ(予想):

出題された過去問(6問)

リンク先の年度ページで,問題と解説を読めます。

情報処理安全確保支援士 午前Ⅱ(3問)
ITストラテジスト 午前Ⅱ(2問)
ITサービスマネージャ 午前Ⅱ(1問)

近い論点で出題された過去問

暗号資産のマイニングを悪用するクリプトジャッキングの問題です。

予想問題(オリジナル)

当サイトが作ったオリジナルの問題です。IPA の過去問ではありません。ほかの用語の予想問題の一覧

問1DAO(Decentralized Autonomous Organization)の説明として,適切なものはどれか。

  1. ア製品や地域ごとに事業部を置き,各事業部が利益に責任を持って独立して運営する組織
  2. イ職能別の部門と事業別のプロジェクトの両方に所属し,二人の上司の指示を受ける組織
  3. ウ特定の管理者を置かず,ブロックチェーン上のスマートコントラクトで定めた規則と,参加者の投票などによって意思決定を行う組織
  4. エ階層を少なくして,現場の担当者に権限を委ね,意思決定を速くする組織
正解と解説

正解:ウ

DAO は分散型自律組織とも呼ばれ,中央の管理者がいないことと,規則がプログラムで自動的に実行されることが特徴です。

  • ア:事業部制組織の説明です。
  • イ:マトリックス組織の説明です。
  • エ:フラット型組織の説明です。

問2中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)に関する記述として,適切なものはどれか。

  1. ア特定の発行者がおらず,利用者どうしのマイニングによって新たに発行される。
  2. イ中央銀行が発行する,法定通貨をデジタル化したものであり,必ずしもブロックチェーン技術を用いるとは限らない。
  3. ウ民間の事業者が発行し,利用者が法定通貨で前払いした金額を IC カードなどに記録したものである。
  4. エブロックチェーン上で一意性を付与されたデジタルデータであり,代替不可能なことが担保されている。
正解と解説

正解:イ

CBDC は中央銀行が発行するデジタルの法定通貨です。台帳の技術にブロックチェーンを使うかどうかは設計次第です。

  • ア:暗号資産の一部(ビットコインなど)の説明です。
  • ウ:電子マネーの説明です。
  • エ:NFT の説明です(ITサービスマネージャ 令和6年度春期 問25 で出題)。

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